長机にテーブルクロスを

ステージやサロンマジック、クロースアップショーを演じるとなると、テーブルが必要です。

プロマジシャンや熱心なアマチュアマジシャンは小さい折り畳みテーブルを持参することが多いですが、マジック用の折り畳みテーブルは軽いものでも1kgくらい、重いものは2~3kgあります。

持ち運びはそれなりに大変なため、会場にあるテーブルや長机を借りて演じる方もいます。

また、大き目のテーブルが必要な演者はそもそも携帯が不可能ですし、折り畳みテーブルを持参するマジシャンも、サブテーブルとして会場の机を借りることがあります。

特に飲食店の場合はとてもお洒落なテーブルが多く、下手な折り畳みテーブルよりも余程格好良く、会場にもマッチします。

しかし、多くの会場で借りられるテーブルで最も一般的なのは長机でしょう。

実際、長机を借りて演じているマジシャンはプロアマともにたくさんいます。

長机は天板の面積が広く、物がたくさん置けたり、広々と使えるのが長所ですが、見た目が素っ気なく、日常的であるのが欠点です。

特に、ファンタスティックで非日常的な道具を多く使うタイプのマジシャンには合っているとはいえません。

そこでおすすめしたいのが、テーブルクロスを使うことです。

幸い長机は大体の規格が決まっており、およそ1.5m×3mくらいあれば十分です。

長机を完全に覆うことができなくても無いよりはずっと良いので、もう少し小さかったとしても効果はあるでしょう。

クロスの持参は面倒に思えるかもしれませんが、2~3kgのテーブルを持ち歩くことを考えたら楽なものです。

クロスは家具を扱っている店や、インターネットでも買うことができますし、ミシンを持っていれば手芸店で布を買ってきて自作することもできます。

様々な色や柄があり、マジシャンの個性を出すことができますので、自分のイメージに合うものを使うのが良いと思いますが、人によっては迷ってしまう方もいるでしょう。

そんな場合におすすめしたいのは、無地の白または黒です。

そもそもマジックショーにおいてテーブルは脇役です。

テーブル自体を目立たせる必要はなく、演技の邪魔をしないことが大切です。

白のクロスは最も一般的で、どんな会場でも違和感がありません。

また、黒のクロスはやや重い印象ですが、マジックらしさがあり、また、クロースアップマットを使う演者にとってはどちらも黒にすることで馴染ませることができます。

そのような理由で白または黒のクロスをおすすめしますが、もしご自分のテーマカラーのようなものがあれば、その色を使ってもかまいません。

下の写真は私が実際に使っているクロスです。

黒の方が白より一回り大きくなっています。

最後にいくつか大切なTIPSをご紹介しましょう。

まずはクロスと一緒に必ず安全ピンも持参しましょう。

クロスをただ敷いただけだとずれやすく危険です。

また、角の部分の布が余って美しく見えないことがあります。

そこで数か所、目立たないところを安全ピンでとめることで、非常に使いやすく見た目も良いテーブルになります。

下の写真の中央のテーブルではクロスの余分が目立たないようになっていることがわかるでしょう。

また、マジシャンによっては多数の演目を演じたり、道具が多かったりすると演じ終わった道具が長机の上にいっぱいになってしまうことがあります。

使い終わった道具が美しくディスプレイされているなら良いですが、道具によっては片づけた方が良いものもあります。

特に演技中に道具があふれて机から落ちるようなことがあっては、お客様がマジックに集中できなくなります。

そこで、クロスのついでに提案したいのが、テーブルクロスの手前など、目立たないところにちょっとしたポケットのような収納を付けてみてはいかがでしょうか?

多少の裁縫は必要になりますが、演技がぐっと楽になることでしょう。

各々のレパートリーに応じて、ポケットは複数付けても良いですし、大小の差をつけてもかまいません。

そして当たり前ですが、クロスがしわだらけにならないようにしましょう。

綺麗に畳んでおけば通常は大丈夫ですが、前日にアイロンをかければより良いでしょう。

実は私自身も日々の教室やワークショップではクロスを使っていません。

ショーや発表会など、ここぞというときに使えばよいと思います。

会場の長机も少しの工夫と努力でとても使いやすく、見た目の良いものなると思いますので、ぜひテーブルクロスを検討してみてください。

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