マジック専用に作られたハンカチ、スカーフであるシルクについてです。
シルクはマジックショップやマジックグッズを扱う店で手に入れることができます。
サイズについて
シルクは正方形で、サイズは通常、20cm角、30cm角、45cm角、60cm角、90cm角の5種類があります。これらのサイズには非常に面白い数学的関係があります。それは面積比です。
(シルク1枚分の面積)×2≒(ワンサイズ大きいシルク1枚分の面積)
となっているのです。例えば30cm角のシルク2枚と45cm角のシルク1枚が大体同じ面積になります。さらにシルクはどのサイズも厚さは変わりませんから、面積比≒体積比となります。この関係を知っておくと、例えば「パームやギミックに無理があるから、もうワンサイズ小さくしよう」とか「会場が大きいから一回り大きいシルクを使おう」など、様々なシルクマジックを工夫するときに大変役に立ちます。
マジックによってどのサイズを使うべきかは異なりますが、基本的にはそのマジックが無理なく行える範囲で、できるだけ大きいシルクを使うのが普通です。また、一般的なハンカチのほとんどは45cm角ですので、個人的には45cm角を標準として考えるとおさまりが良い気がしています。
色について
各マジックショップのホームページを見れば、シルクには様々な色があることがわかりますが、実際に買って使うとなったときには結構迷うものです。そんなとき、色彩の知識があると役に立ちます。
例えば、カラーコーディネーター検定のテキストなどは、大変面白く、参考になります。最も簡単なのは3級ですが、実際に受験するかどうかはともかく、マジシャンにとっても興味深い知識が満載です。
マジックにおけるカラーコーディネートの簡単な例を挙げてみましょう。
- 同色ばかり使う(すべて赤で統一するなど)
- 同系色を使う(赤、ピンク、オレンジなど)
- 補色を使う(赤と緑、黄色と紫など)
- 状況に合わせた色を使う(結婚式に赤と白、など)
- グラデーションを使う(赤→オレンジ→黄色→緑→青など)
難しいのはマジック的に効果的な色であっても、その人に合っているかどうかは別問題な点です。例えば3枚の色違いのシルクを使うとしたとき、最もコントラストがはっきりしているのは赤・青・黄です。でも、なんとなく子供っぽい印象になってしまわないでしょうか?その証拠に皆さんは普段どんな色の服を着ているでしょうか?皆さんが選んで着ている服は、基本的に自分に似合うと思って着ているはずです。ただ単に目立つとか、わかりやすいとかの理由だけでなく、ぜひ服と同じように自分に合っているかという視点ももっていただければと思います。
以上、シルクを選ぶときの基礎知識でした。