泡坂妻夫のロープマジック!(動画あり)

先日、あるアマチュアの方から古い資料のコピーを見せていただきました。出所はよくわかりませんが、「MASAO ATSUKAWA’s ROPE TRICK」と書いてあります。マサオアツカワとはすなわち厚川昌男、小説家でマジック愛好家でもあった泡坂妻夫さんの本名です(筆名アワサカツマオは本名アツカワマサオのアナグラム)。

コピーはたった1枚でロープマジックの小品が解説されていました。厚川さんの数あるロープマジックの中でも、私が見たことのないものでした。

練習してみると、石田天海さんの影響を強く受けた厚川さんらしい作品だと思いました。石田天海さんのマジックは、10本の指をいかに上手く使うか、ということをいつも感じます。この作品も10本の指と、それで挟むことのできる8つの空間(5本の指の間は4か所、両手で8か所)をフル活用しています。そして厚川さんらしいあっと驚くオチがあります。

ただし、現象としては1つしかないため、やや物足りなく感じます。プロマジシャンが1ネタとして演じるには、せめて3つくらいの現象が欲しいところです。

ところがこのマジックの前段に演じるマジックも、後段に演じるマジックも、適当なものは思いつきません。もしかしたら、昔のマジシャンのように別々のロープセットを何組か用意しておいて、その都度ロープを取り換えながら、アラカルト的に見せるのが良いかもしれません。例えば最初に厚川ロープを演じたら、いったん箱にしまい、次に3本ロープを出してきて演じたらまた箱にしまい、最後にロープ切り、のようなイメージです。

その場合、音楽を流して無声で演じるか、しゃべる場合は「今日は3つのロープマジックをお見せしたいと思います。」などと言って始めるのが見やすいと思います。

それでは最後に動画を撮りましたので、厚川さんのアイディアとスライハンドの一端に触れていただければと思います。

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