映画「ブラック・ショーマン」感想

東野圭吾さんの小説「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」を実写化した映画「ブラック・ショーマン」を見てきましたので、その感想です。

公開は先月の12日だったのですが、遅ればせながら見てきました。

この物語は私が愛読する東野圭吾作品であり、ご存じの通り主人公がマジシャンという設定だったので、原作もすぐに読みましたし、映画も必ず見に行く予定でした。

まず映画全体として、とても満足のいく出来栄えだったと思います。

私の大好きな福山雅治さんの演じる主人公の神尾武史のキャラクターもとても良かったですし、映画ならではのかなりの予算と手間を掛けているように感じました(その分、武史は金欠なのか、お金が有り余っているのかわからない、という問題は発生しますが)。

他にも木村昴さん演じる柏木広大は出てくるだけで笑ってしまいます。

事件の方は原作と比べると少し単純化されているようですが、映画の上映時間を考えるとこのくらいシンプルな方が良いかなと思います。

マジシャンとしてはこの映画がヒットすればするほどピックポケット(スリ)の演目が流行するかなと思いました。

皆のイメージする新しいマジシャン像が生まれたのも良かったと思います(金の無心をするイメージは付けたくありませんが)。

これは私が原作、映画ともに感じたことなのですが、主人公のキャラクターや設定はとても面白いものの、事件そのものが少し平凡に感じました。

そもそも長編小説一冊、映画2時間掛けて追うのは、ありふれた殺人事件1件のみです。

私がミステリーに麻痺しているのかもしれませんが、特別に残虐な事件というわけでもなく、何かトリックが使われているわけでもありません。

ブラック・ショーマンはすでに小説2作目が出ていてシリーズ化されているので、今後神尾武史には騙しのスペシャリストとして、さらなる強敵犯罪者と戦ってほしいと思っています。

マジックが好きな方には、マジックをモチーフとして格好良いマジシャンが活躍する話なので、必見の作品だと思います。

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