カードの寿命とカードガード②

私がカードガードを使うようになった理由と、カードガードの種類、使い方についてです。

カードガードを使う理由

ケースから出したカードは、トップカード(一番上)やボトムカード(一番下)が反っていることがあります。もちろん全体が反っていることもあります。しかも、単純に反っているだけでなく、鞍型のような感じで歪んでいることもあります。

この状態だと著しく扱いづらいので避けたいのですが、これの原因はその人のカードの扱い方やクセではなく、湿気のせいだと思われます。カードに力が加わって曲がっただけなら鞍型にはならないと思いますし、温度変化が大きいときにこの現象が起きることが多いと感じるからです。

カードガードを使うとケースから出した直後にも使いやすい状態になっています。紙は湿気を吸うと膨張しますが、カードガードで圧迫されているとそれが防げるということかもしれません。ちなみに歪んだカードも、ケースから出してしばらくシャッフルなどしていると徐々に調子が良くなっていきます。

というわけで、私がカードガードを使う理由は、長持ちさせたいからではなく、ケースから出してすぐ使いやすい状態にしたいからです。逆にいえば、カードの歪みが気にならない人にとっては、カードガードの効用は薄いかもしれません。

カードガードの種類

私はディーラーではないので、あまり多くのカードガードを試したことはありませんが、参考までに書いておきます。

カードガードは主に金属製とプラスチック製があります。たいていプラスチック製の方が安いのですが、安いからダメということはなく、きちんと役割を果たしていると感じました。高価な金属製の方がかけられる圧力が強いのですが、実際はそこまで強い圧力は必要なく、私はむしろプラスチック製を愛用しているくらいです。また、以前マジックコンベンションにて、デニス・ベアというパーフェクトファロー(※)の達人がやはりプラスチック製のカードガードを使っているのを見かけましたので、その点も心強いかと思います(笑)。

※パーフェクトファロー・・・カードの紙質にも左右される高等技法のひとつ

また、カードガード自体のデザインは後述の理由から一切気にする必要がなく、適当に好きなものを選んでよいと思います。

カードガードの使い方

普通の人からするとカードガードは普通ではない品物ですから、私は控室などでカードガードを外してしまい、カードガード自体をお客様の目に触れさせることがないようにしています。これがデザインにこだわらない理由です。

カードガードは大げさに言えばマジックの種のようなものと考えて、観客に見せないのがよいと思います。そもそもカードの紙質によってそのマジックができたり、できなかったりするなどと思われたくないですよね。どんなトランプでも(例えば今お客様が買ってきたトランプでも)同じことができると思われるのが理想のはずです。

細かな点としては、ケースに入れる枚数に注意しましょう。カードガードは通常52枚+ジョーカー2枚くらいを想定して作られていると思いますので、55枚以上のカードを入れると、硬くて入らなかったり、プラスチック製の場合は割れてしまうかもしれません。特にバイシクルなどに入っている広告カードといわれるものは、どうせマジックに使わないのですから抜いておいた方が良いと思います。

前回及び今回の記事のまとめとしては、

・カードの寿命はなかなか延びない(笑)

・カードの反りが気になったらカードガードの使用を考えてみては?

・カードガードは人に見せない

・カードの入れ過ぎに注意

といったところです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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