マジック講座をしていると、ときどき「小さな子供に見せるマジックはどんなものが良いですか?」という質問を受けることがあります。
実はこれは結構難しい質問で、一言で答えるのは容易ではありませんので、私の考えをこの記事にまとめておこうと思います。
1.小学校高学年以上なら大人とほとんど変わらない
小学校高学年にもなると、かなり理解力も上がるので、基本的には大人と変わらないと考えて良いと思います。
しいていえば子供が聞きなれない敬語表現などを避ければ良いと思います。
逆に、私は子供を子供扱いすることの方が問題があると考えています。
思い出してみてください。子供はすべてを理解できないまでも、熱心にニュースを見ていたりします。それどころか、子供向けのアニメや仮面ライダーなどのドラマも、実はかなり内容が複雑で、大人からしても難解だと感じることがあります。
子供はすべてを理解できなくても楽しむことができるのです。むしろ簡単すぎると感じると、興味を失います。少し難しい方が大人っぽくて格好良いのです。
2.無理にマジックを見せる必要はない
問題となるのは幼稚園や小学校の低学年などの小さな子供です。
小さな子供には無理にマジックを見せる必要はありません。
なぜならマジック以前にこの世界には不思議なことがたくさんあるからです。
子供にマジックを見せる前に、まずは大人自身が自然科学を勉強してみるのはどうでしょうか。
そして、この世界にすでに存在している不思議を子供たちに提示してあげるのです。
物が空中に浮かぶから不思議だというのは誤りで、そもそも物が下に落ちること自体が不思議なのです。
3.それでも見せるならテクニカルなマジック
子供に見せるなら簡単なマジックが良いだろうというのは曖昧な表現です。
子供(観客)から見て単純に見えるマジックを演じるべきです。
なぜなら手続きが複雑なマジックは小さな子供にはついていくのが難しく、不思議さを感じ取ることができないおそれがあるからです。
ただし、それは演じる側にとって簡単とか、練習が少なくて済むという意味ではありません。
むしろ、見た目にシンプルなマジックほど、テクニックが必要で練習が必要です。
例えばティッシュペーパーを丸めて消す、というマジックなどはどうでしょう?見た目はシンプルですが技術が要ります。
また、実はカードフラリッシュも有効です。ファンの片手閉じやデックからブーメランのようにカードが飛び出す技は大人にも子供にもウケます。4枚のエースを様々なフラリッシュで1枚ずつプロダクションするのも良いでしょう。
もし子供のために大人ができることがあるとしたら、大人自身が努力し続けることなのかもしれません。
