YouTube対策を考える①

YouTubeは使い方によってはマジシャンにとって大変価値のあるものですが、無料で種明かしをする動画も多くあり、それによってマジックの演技に支障はないか、そして支障があるとすれば、マジシャンはどのように対策したら良いか考えます。

私はまず、マジックを演じる相手が大人の場合と子供の場合とで分けて考える必要があると考えます。また、演じる側はアマチュアを想定しましたが、プロでもあまり変わらない点もあると思います。

相手が大人の場合

まず、大人は忙しいという当たり前のことを念頭におく必要があります。仕事はもちろん、家事などもありますし、それ以外の時間で可能な限り、好きなことや自分にとって大切なことをしているはずです。。そのため、大人でインターネットでマジックの種を調べまくる人というのは、かなりマジックが好きな人だけです。

また、マジックの種類自体が多岐にわたるため、マジシャンの演技中に演技がどんどん展開していく中で、「あっ、動画で見たあのマジックだ」と結び付けることはかなり難しいと思います。もし万が一、演技中に「それはYouTubeで見て、種を知っている」と言われたときは、逆に深く突っ込んで質問してみるのも良いと思います。

「YouTubeはよくご覧になるんですか?」

「マジックがお好きなんですか?」

「ご自身もマジックをされるんですか?」

などです。そして「私もそのチャンネルを見たことがありますよ」などと言って半分マジシャンの仲間に引き入れてしまうのです。同じマジックが好きな者同士として、敵対せずにシンパシーが感じられれば、マジック自体を邪魔されるようなことにはならないのではないかと思います。

さて、演技中はよくとも演技後に今演じたマジックの種を検索されるのが気になるかもしれません。しかし、実際にはやはり種類が多岐にわたるため、まったく同じマジックを探し当てるのは容易ではありません。また、そのためにもマジシャンの間での正式な作品名や商品名を言わないのも一方法です。

また、最低限のマナーとして、あなたがその場にいる間は検索しないということをお願いするのも良いと思います。万が一、その場で検索しようとする人がいたら、「すみませんがネットで検索するのは家に帰ってからにしてください」などと言ってしまうのです。「未来永劫、検索するな!」と言っているわけではありませんので、受け入れてもらいやすいはずです。第一、その場で種を検索するのは、そのマジシャンに恥をかかせようという悪意によるものですから、純粋に種を知りたいだけなら、家に帰ってからでも良いはずです。家に帰ったら忘れてしまう、というのならどうせ大した興味でないので、なおさら検索の必要はありません。

また、もしあなたのマジックを動画に撮ろうとしている人がいて、あなたが嫌ならそれも断ってよいと思います。マジックに関係なく、無断で他人の動画を撮影するのは、断る権利くらいはあると思います。動画は後で見返したときに種がわかってしまうかもしれません。ただし、むしろ宣伝したいと思ったときは、「もちろん撮影してもOKです。その代わり、必ずSNSに上げてください(笑)」と言う方法もあります。

さて、ここから相手が子供の場合も書こうと思ったのですが、長くなってきたので次回に回そうと思います。

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