小説「マスカレード・ゲーム」感想

ソロライブも終わり、読みたいと思っていた東野圭吾さんの小説「マスカレード・ゲーム」を読みましたので、その感想です。(ほぼネタバレなし)

マスカレード・ゲームはマスカレード・シリーズの4作目となります。

単行本としては2022年に出版されていたようですが、最近文庫版が出たので読んでみました。

やはり文庫の方が少し値段が安く、小型でかさばりませんのでありがたいです。

マスカレード・シリーズといえば映画「マスカレード・ナイト」で主人公の新田警部を木村拓哉さんが演じましたので、それ以降は小説を読むときもついつい木村さんを想像してしまいます(映画もとても面白かったです。)。

新田警部の潜入捜査も今回で3回目となりますが、さすがに3回目ともなると事情が変わってきます。

初めてホテルマンに成りすました「マスカレード・ホテル」のときは、事件解決を優先する新田警部と、あくまでホテルとしてお客様を優先するコンシェルジュの山岸尚美との衝突がある意味面白さだったのですが、今回はお互いの仕事に対して理解を示し、リスペクトし合うようになっています。

これは本来なら良いことのはずですが、小説としては、人間関係がスムーズすぎても面白くありません。

そこに今回は梓警部という新たな登場人物が加わっています。

梓は徹底的に捜査優先で、犯人逮捕のためなら手段を選ばず、ホテルへの迷惑も省みません。

まるでかつての新田のようです。

今回の新田警部はむしろ警察とホテル、両方の事情を知る者として、間を取り持つことに奔走します。

全体としてテンポも良く、飽きさせませんし、シリーズ1~3作を読んで気に入っている方なら満足の作品なのではないかと思います。

最後の最後はちょっと驚きの展開で、ここから最新第5作「マスカレード・ライフ」(2025年7月30日出版予定)につながっていくのか、と思いました。

ぜひマスカレード・ゲームも映画化してほしいと思います。

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