皆さんは「あなたの座右の銘は?」あるいは単に「好きな言葉は?」と聞かれて、すぐに出てくるでしょうか?
普段の会話ではあまりこのような大げさで改まった話はしないかもしれませんが、何かの機会に、あるいは話のネタに自分の座右の銘を決めておくのも面白いかもしれません。
ちなみに私の好きな言葉は(今後変わるかもしれませんが)、「高く澄みて強し」です。
これは元々、数学者の岡潔(おか きよし)先生が、ある詰将棋に対して残した言葉だそうです。以前何かで読んだのですが、肝心の文献を忘れてしまい、正確な出典がわかりません。
私はこの言葉を初めて知ったとき、とても共感しました。詰将棋にしても、数学の定理や公式にしても、よくできているものは、高いレベルで明瞭であり、なおかつ力強く感じるものです。
びくともしない堅牢性を保ちながらも、無限に応用が利く柔軟性も秘めており、そのような意味で強さを感じるのです。
マジックの作品にも「高く澄みて強し」と形容したくなるような作品はたくさんあります。
もし数多くのマジックから、どんなマジックを覚えようかと思ったら、私なら骨太の作品を覚えるよう勧めます。
つまり、骨子となる部分がしっかりしていて、それでいてアレンジが自在で、演者の良さを引き出してくれるような作品です。
道具はトランプやコイン、ロープ、はたまた紙切れなど、シンプルなもので、原理が優れたものが良いと思います。
とはいえ、これらを判断するのが難しく、まずはたくさんのマジックを知ることから始めるしかないかもしれません。
また、私自身も「高く澄みて強し」と言われるようなマジシャンになりたいものです。