先日、屋外のイベントでクロースアップマジックをする機会がありました。
せっかくなので、屋外でクロースアップのパフォーマンスをするときのコツや注意などをご紹介します。
1.気温に注意
屋外ならではの注意点として、気温や天候の影響が挙げられます。
今回は幸いにも良い天気だったので、そこまで寒くはありませんでしたが、それでも手が少しかじかんでやりにくさを感じました。
特にコインやカードなどでテクニカルなマジックが好きな方は要注意です。
「絶好調、好条件ならできる」というのでは不十分で、「悪条件、不調でもできる」という余裕が不可欠で、そういった演目こそが真に実践的なマジックといえます。
当然ながら寒さだけでなく、暑さも大敵で、大量に汗をかいてしまっても問題なくできることが必要です。
2.風に注意
テーブルに配ったトランプが風に飛ばされるおそれがありますので、あまりテーブルに長時間ディスプレイするような作品は避けた方が良いでしょう。
スポンジボールなども風で転がっていってしまうので、できるだけテーブルにはおかず、胸ポケットに挟むなどの工夫をするのがおすすめです。
室内で練習していると忘れがちなので、風を前提に演目を選んだり、演じ方を工夫してみましょう。
3.消え物と貴重品
クロースアップマジシャンの中には、かなり高価で希少なコインを使う方や、手に入りづらい道具を使う方もいると思います。
しかし、屋外イベントでは下に落としてしまうと傷がつきますし、紛失などのリスクも高くなります。
そのため、あまりに高価な道具や希少な道具を使うのはおすすめできません。
逆に屋外パフォーマンスと相性が良いのは消耗品、いわゆる消え物です。
カード、ロープ、スポンジ、輪ゴムなどは気楽に使える道具です。
コインも日本円や通常のハーフダラーなどなら神経質にならずに使えるでしょう。
この「神経質にならずに」というのがポイントで、子供も多い現場では大らかな気持ちでパフォーマンスするのが大切なのです。
4.一つの道具で複数手順
ここからはやや専門的な話になりますが、屋外イベントでは、長時間にわたって複数回のパフォーマンスをすることもあるので、ひとつの道具でいくつもの手順を演じられる道具はとても重宝します。
お客様も毎回新規とは限らず、マジックを気に入ってくれて、何度も見に来てくれる方もいます。
そうすると、ついさっき見せたばかりのマジックを見せるより、少しでも内容を変えた方がより良いということになります。
代表的なのはカード、コイン、輪ゴムなどの素材です。
これらの道具でいくつもの手順を練習しておくと、とても役に立ちます。
また、当然ながら予備も含めて、道具は少し多めに用意しておくのも大切です。
5.クロースアップマジックとはステージマジックなり、ステージマジックとはクロースアップマジックなり
これは屋外パフォーマンスに限らず、私にとっての座右の銘であり、常に自分に言い聞かせている言葉です。
どういう意味かというと、クロースアップマジックといえど、後ろの方から見ている人は結構な距離があるのです。
そのためステージマジックのように、距離を挟んでも伝わることが必要です。
また、ステージマジックといえど、最前列のお客様はかなり近いことも多いです。
だからステージマジックにも、クロースアップ並みの精度が必要なのです。
このことを私がオリジナルの格言としたのが見出しの「クロースアップマジックとはステージマジックなり、ステージマジックとはクロースアップマジックなり」です。
屋外パフォーマンスでは客席がなく、観客が流動的なことも多いです。
そこでちょっとお客様が増えてくると、もはやクロースアップではなく、パーラーマジックとなります。
そこで件の格言が生きてくるというわけです。
おわりに
私は花粉症なので当日は念のため薬を飲んでいきました。
おかげで花粉のことは全く忘れてパフォーマンスに集中することができました。
屋外のパフォーマンスは少し久しぶりでしたが、スタッフの方も親切で、とても気持ちの良い春の日射しの中で出演を楽しむことができました。
もちろん細かい改善点も多々見つかったので、次の機会にはより一層良いパフォーマンスができると確信しています。
