おすすめのシルクマジックの本の紹介や、思うことについてです。
正直に申し上げますと今非常に残念な気持ちです。それはやはり絶版になってしまったからです。特にこちらの本は2011年出版なので、まだあるものだと完全に油断していました(私は持っているのですが、人にお勧めしずらくなってしまったという意味です)。
この本は後述する松田さんの「シルクマジック」に代わるシルクマジックの金字塔になると思っていました。タイトルの通り、シルクマジックの「大全」的な側面と、カズ・カタヤマさんの「作品集」的な側面を併せ持つ名著でした。難易度としては松田さんの本よりも高く、より現代的かつプロ仕様に進化させたような内容です。反面、基本中の基本的な内容は少なくなっています。
さて、マジシャンにとって長年のバイブルだったのはこちらです。
私にとって表紙を見ただけで心躍る本はそう多くありません。この本はまさにシルクマジックの名著で、何回読んでも飽きることがありません。カズさんの進化版が出た後も、基礎知識や、古今東西の幅広いマジックの解説で、決して不要になる本ではありませんでした。むしろ、しいて1冊だけを選ぶとしたらこちらになってしまうかもしれません。しかしこちらは1987年出版のかなり古い本ですから、絶版もしかたないのかもしれません。
さて、両著が絶版になってしまいましたが、諦めることはありません。図書館などを利用すればなんとか閲覧は可能なはずです。それでも悲しいことには変わりありませんが。
現在はYouTubeなどインターネットで無料で情報を得られるから、本が買われなくなっているという面もあるのかもしれませんが、それでも(少なくとも安定供給される)本が1冊もないというのは寂しいものです。シルクの基礎知識や代表的な作品を載せた、いつでも手に入る入門書があればよいのにと思います。私が書くしかないのでしょうか(笑)?上記2冊の電子版が出たら嬉しく思います。
とりあえず、上記2冊が中古で安く売られていたら絶対に買うことをおすすめします。一生の宝物になりますし、仮に即売ったとしても差額で儲けることができます(もちろんそんなことはしませんが)。それくらい価値のある本なのです。