ネクタイについて

今回は、マジックの衣装において、ネクタイをするべきかどうか、するとしたらどんなネクタイが良いか、考えていきたいと思います。

ネクタイをするだけで衣装

この記事を書こうと思ったきっかけは昨今、世の中の服装が変わってきたと思うからです。

20年前であれば、スーツにネクタイを締めているとサラリーマンだというイメージがあったものです。実際、マジシャンはスーツにネクタイを着けていると、「サラリーマンっぽい、マジシャンっぽくない」などと言われてしまうため、意図的にサラリーマンに見えないような衣装を工夫していた印象があります。

しかし、もはやサラリーマンという言葉自体が死語となり、スーツを着ている人も減りましたし、ましてやネクタイまで締めている人はもっと少ないです。

しかし、だからこそ私はそこが狙い目だと思います。現在はネクタイをしているだけで「あっ、ちょっと珍しいな」という印象があるのです。その非日常感がマジックの衣装に大切です。

マジックの衣装はTPO次第ではあるのですが、ほとんどの場合にお客様はカジュアルな格好をしているので、ネクタイを締めるだけで、現代では衣装として成立するようになったと感じます。

つまり街中がスーツであふれているような時代には、「マジシャンはタキシードくらい着なくては」となっていたのが、スーツ離れが進むにつれて、逆にスーツが衣装として成立するようになったと思うのです。

街中でスーツを着ている人は見かけても、たいていネクタイは着けていません。仕事をする上での合理性を考えると、毎朝結ぶ手間があり、息苦しさもあり、そもそもネクタイ購入のコストもあり、廃れるのも無理はありません。

しかし、だからこそネクタイを正しく結んでいる人が格好良く見えることがあります。私としては基本的にはネクタイをする方がおすすめという結論です。

もちろんネクタイをしないという選択肢もありますが、例えばグレーのスーツに白のワイシャツ、ノーネクタイだと、本当にビジネスマンに見えてしまうので、何か一工夫したいところです。

どんなネクタイを選ぶか

以前はそれこそ「サラリーマンに見えないように」という配慮から、ちょっと変わったネクタイをおすすめしていました。例えば、鮮やかな色、柄のものや、蝶ネクタイなどです。

しかし現代ではネクタイそのものが珍しいものになってしまったので、はっきり言ってどんなネクタイでも良いと思います。

しいて言えば、結婚式やお葬式のように見える白と黒は避ける、キャラクターものは避ける、くらいでしょうか。紺や茶、グレーなどのシックなものでも十分格好良いと思います。あえてネクタイそのもので個性を出す必要がなくなったと思います。

どうやって結ぶか

結び方は基本的なプレーンノットで良いと思います。結び方は調べるとたくさん出てきますのでここでは紹介しませんが、ちょっと大切なこととして、夏などにノージャケットで演じる場合はネクタイも外す、ということです。

今後も温暖化で日本は暑い時期が長くなりますし、そもそもステージは暑いものなので、必ずしも上着を着る必要はないと思います。でもそのときはネクタイも外します。

実は私も以前このことを知らずに、シャツにネクタイ、でもノージャケットで演技していたことがあります。あくまでマジックの衣装なので正解はないのですが、知識としてご紹介しました。

おわりに

マジックの衣装は、その人の雰囲気によっても合うものが変わってくるので、一概には言えないのですが、私の経験上、男性の場合は、ほとんどの方がネクタイをした方が見栄えが良くなり、格好良くなるため、ただ単に楽をしたいという理由だけでネクタイをしないのはもったいないと思います。もちろん、明確なコンセプトがあってのノーネクタイならOKだと思います。

また、ネクタイの有無に関わらず、フォーマルウェアやカジュアルウェアについて、自分なりに調べてみるとマジックの衣装に役立つ知識が様々手に入ると思いますので、おすすめです。

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