ツーボール・ルーティーン(動画あり)

たった2つの小さなボールを使ったマジックです。2分足らずの短い手順ですが、様々な要素を詰め込みました。続きに動画がありますので、興味のある方は一度ご覧いただければと思います。

この手順については元になった作品があります。サイレント・モーラの「ボール&ネット」、そしてダイ・バーノンの「スリーボール・トランスポジション」です。モーラの手順ではボールは4つ、後発のバーノンは3つのボールを使っています。

私自身は昔からバーノンのスリーボールの手順が好きで練習しましたが、演じる頻度はそれほど高くありませんでした。クロースアップでは少し演じにくく、ステージではちょっと道具が小さかったからです。

その後、ゆうきともさんが2つのボールを使った手順を発表していることを知りました。時代の流れとともにマジックはシンプル化しているので、ボールの個数が4→3→2と減っていくのはある意味必然だったかもしれません。しかし私は最初、2つというのはいくら何でも単純化しすぎではないかと思いました。

ところがいろいろと練習しているとボール2つでも様々な現象が表現でき、変化にとんだ手順が演じられることがわかりました。そこで試行錯誤の末、現状私にとってベストだと思う手順ができたので動画を撮ってみた次第です。

この手順はきちんとしたボールでなくとも、適当な紙を丸めたもの等で代用することで即席で準備でき、立っていても座っていても、テーブルがあってもなくても演じられ、終わったら自動的にリセットされるように作っています。

さらにスチール、フレンチドロップ、シャトルパス、ポップアップムーブなどの各種技法や手順構成の考え方も凝縮されており、基本的なスライハンドの習得用にも良いかもしれません。

あまり自画自賛しても仕方ありませんが、構成としてはかなりスタンダードで、ある意味誰でも思いつきそうな手順ではあります。でも、無個性で誰でも思いつきそうだからこそ、誰が演じてもフィットし、またアレンジや個性も付加しやすい点では価値があるのではないかと思います。

(というのが表向きの事情です。この動画を撮った本当の理由は今も苦しんでいるであろう友人に、たった2分間の暇つぶしを提供したかっただけです。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です