ジャンボコインについて

今回はコインマジックのクライマックスなどによく使われるジャンボコイン(直径3インチ=7.5cm、またはそれ以上のコイン)についてです。ジャンボコインを持っている方も持っていない方も、そして使ったことのない方もぜひ参考にしていただけたらと思います。

ジャンボコインはプロとアマチュアでかなり人気が分かれる道具だと思います。すなわちプロマジシャンでコインマジックをする方は必ずと言ってよいほどジャンボコインを持っていて頻繁に、または時々使います。一方アマチュアマジシャンにはジャンボコインは人気がなく、持っていない方や、持っていてもほとんど使わない方が多い印象です(もちろん例外の方もいます)。

ジャンボコインがアマチュアマジシャンに不人気の理由

まずは単純に入手の難しさがあります。といっても今はネット通販があるのでそれほど大変ではありませんが、それでも単なるコインであれば、だれでも財布に500円玉や10円玉が入っていますので、それに比べるとハードルが上がります。

次に言えるのは技術的な難しさです。サイズが大きいものを出現させたりするのは正確なスチール、パーム、ミスディレクション、ホルダー等が必要で、テクニックがある程度熟達していないと、ジャンボコインをマジックに取り入れることができません。ジャンボコインを持っているけど使わない人はこのような場合が多いのではないかと思います。

さらに即席マジックに向いていません。財布から小銭を出してマジックを見せるのはいかにも即席マジックですが、最後にジャンボ500円なんかを出したら、すべてぶち壊しで、「この人はこんなに用意周到に準備してきたんだな」と思われてしまいます。別に思われても良いのですが、少なくとも即席マジックの良さは吹き飛んでしまいます。個人的には即席マジックの道具としてはバイシクルや通常のハーフダラーくらいがぎりぎりボーダーラインかなと思います。

ジャンボコインがプロマジシャンに人気の理由

一言で言えばインパクトがあるから、に尽きますが、やはり通常見慣れていないサイズのコインが出てくることで、驚きやユーモアを感じさせることができます。また、そもそもこれだけ大きいものをどうやって出したんだろうという不思議さもかなりあるようです。

また、先ほどジャンボコインは即席マジックに向いていないと書きましたが、逆にきちんと依頼されたマジックの場合、マジシャンが周到に準備してくるのは当たり前で、むしろそれをしないのは仕事をさぼっていることになってしまいます。ですからジャンボコインを用意してきたとしても何もおかしくありません。

私はジャンボコイン肯定派で、実際コインマジックを演じるときは使うことも多いです。

ジャンボコイン否定派の意見

ジャンボコインには否定的な意見もあります。まずは、コインマジックのクライマックスとしてありきたりなことです。皆が皆、最後にジャンボコインを出していたら個性がなくてつまらない、という意見です。とは言え、普通の人は生活していてコインマジックを見る機会は非常に稀なので、ジャンボコインを見飽きている可能性はほぼないと思います。

次の問題点としては、最後にジャンボコインを出すことで、それまでのコインマジックが台無しになる可能性です。カップ&ボールなどもそうですが、「レモンさえ出せばよい」となってしまうと途端につまらないマジックになります。手順によって、ジャンボコインを出す方が良いか、出さない方が良いかはよく考えて決めるのが大切です。

また、ジャンボコインの欠点ではありませんが、特徴として覚えておかなくてはいけないのが、「ジャンボコインはあくまで面白い道具で、格好良い道具ではない」ということです。どちらかというとコメディタッチの道具ですから、あくまでスマートに格好良くマジックを演じたい場合は、あえてジャンボコインを使わなくても良いんじゃないかなと思います。

まとめ

私としてはジャンボコインをおすすめするわけではありませんが、選択肢の一つとしては良いんじゃないかと思っています。そしてもしジャンボコインを採用する場合は、TPOをわきまえ、十分に練習してから実演していただければと思います。

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