エニーカードアットエニーナンバーの進化形?

エニーカードアットエニーナンバー(ACAAN)はメンタルカードマジックのひとつです。

概要としては観客に好きなトランプの名前と1~52までの数字をひとつ指定してもらうと、実際にその枚数目から指定されたトランプが出てくるというマジックです。

このマジックは決まったやり方があるわけではなく、マジシャンそれぞれが工夫し、試行錯誤しているので、マジックそのものというよりはテーマやジャンル、プロブレム(問題)とでもいうべきものです。

私はフレンチドロップの石田隆信さんのコラムを読んでこのテーマに興味をもちました。

このコラムは非常に詳細で価値のあるものですので、読んだことがない方は一度読んでみてください。

ただし、ある程度知識がないと難しい内容です。

石田隆信さんのACAANに関するコラム

ACAANはスペインの名人タマリッツの得意技でもありますし、難しいけれどもある意味人気のあるマジックです。

しかし、このマジックは複雑さと難易度に対し、観客から見た不思議さが他のカードマジックに比べて大きいかどうかは微妙なところです。

まず、手続きや説明がわかりにくいと、不思議さが減ってしまうのは当然として、そもそもカードの名前と数字を両方指定させているにもかかわらず、偶然当たる確率は52分の1なので、普通のカード当てと変わっていないのです。

確率や統計に詳しい方ならすぐにわかるかもしれませんが、まず最初に指定してもらうカードが何であれ、次に指定される枚数目にそのカードがある確率が52分の1だからです。

そのため、ACAANはマジシャンには有名なテーマではありますが、実際に演じるマジシャンは限られています。

だから、というわけではありませんが、私はACAANを52×52=2704分の1の確率に進化させるアイディアを思いつきました。

通常のACAANと同様にマジックを進め、指定された枚数目から指定されたカードが出てきます。

これで終わったかと思った瞬間、演者は他の全てのカードがブランク(真っ白なカード)であることを示すのです。

これなら確実に2704分の1の成功率となり、到底偶然では片づけられません。

デメリットとしては、1枚を除き、51枚が真っ白なトランプというのはどう考えても普通のトランプではありませんので、道具としての自然さは原案に劣るかもしれません。

また、私はあくまで新しいプロブレム(問題)を考えただけですので、このマジックをどうやって実現するかの答えはまだ出ていません。

そもそも原案のACAANでさえ実現困難なマジックですから、このアイディアはより一層難しいものになっていると思います。

しかし、いずれ誰かの手によって実現するような気はしています。

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