ジョン・グラハム著「アフターグロー」を読みました

アメリカのマジシャン、ジョン・グラハム氏が書いたカードマジックの本「アフターグロー」を読みました。

アフターグローとは余韻や残光という意味で観客の心に残る、という意味が込められています。

この本のすごいところは約20分間のカードマジックショーをそのまま解説しているところです。

さらにその著者自身による演技映像が著者自身のYouTubeチャンネルで無料で見られるのです!

以下がその映像となります。

著者はこのショーのテーマとして、「the anytime act」と設定しています。普通のトランプが1組あればいつでもできる演技、という意味です。

カードマジックを学び始めると、とりあえず単発のマジックはすぐにできるようになることでしょう。

しかし、2つ以上のマジックを演じるとなると、その順番、準備、相互のマジックの相性、現象が重複していないか(あまり似たり寄ったりのマジックを複数演じても意味がない)など、考えるべきことが飛躍的に増えます。

そのような意味で7つのカードマジックを続けざまに演じられる手順構成は大変参考になると思います。

ただ、私自身はいわゆるこの本の「完コピ(完全コピー)」は難しいと感じました。

できないことはないのですが、自分自身に完全にしっくりくる演技にはならないのです。

しかしそれは当たり前で、20分ものショーとなると、そのマジシャンの雰囲気やスタンスによって、まったく違うものになるからです。

20分の手順を手に入れるためには、自分にもできる、自分に合う、自分にしかできないものを試行錯誤するしかないのです。

そこで、このアフターグローのコンセプトを生かして、各々のマジシャンの「マイ・アフターグロー」を作ってみるのも面白いと思います。

以下にマイ・アフターグローのルールをまとめてみます。

マイ・アフターグロー4つのルール

ルール1 使うのは通常のトランプ1組のみ

使うのは通常のトランプ1組のみで、しいていえばグラハム氏同様、テーブルクロスやマットは使っても良いことにします。

事前準備はなく、カードはシャッフルされていると思ってください。

また、観客から借りたトランプ(borrowed deck)も選択肢に入れているので、極端にカードの品質にこだわらなくてはいけないマジックは除外します。

ルール2 7つのマジック

ここでもアフターグローに倣ってマジックの数は7演目とします。

現象の種類や演じる順序にもこだわって厳選します。

また、anytime(いつでも)というコンセプトも生かしたいので、極端に角度に弱かったり、制約が多すぎるマジックは除外してください。

ルール3 演技時間は約20分

ここも原作に倣います。

7つのマジックで20分ということは、平均すると1演目が3分弱ということになります。

カードだけで長時間演じるには飽きさせない工夫が必要です。

ルール4 カードを汚損しない

ここでも一応借りたトランプも視野に入れているので、トランプそのものを破いたり、サインしたりするマジックは除外します。

以上です。

「自分ならどんな構成にしようか」と、わくわくしませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です