昨今では新聞の記事やテレビのニュース以外に、インターネットの情報の影響力は非常に大きくなっています。私もブロガーの端くれとしてネットで情報を出しているわけですが、やはり自分が記事をつくる以上、他の方が書いた記事のクオリティも気になります。
そこで今回はマジック関係なく、一般的なネット記事で読まない方が良い、あるいは読んでもあまり意味のない記事の特徴をご紹介したいと思います。
タイトルの末尾が「~の理由」「~のワケ」で終わる記事
記事のタイトルは、読者に読んでもらえるかどうかを決定づける非常に大切な要素です。しかし、タイトルの本来の役割は記事の内容を見出しとして分かりやすく伝えることであり、くだらない記事をどうにかこうにか興味をひいて読ませるための手段ではないはずです。
タイトルが「~の理由」、「~のワケ」で終わる記事はよく目にしますが、個人的には内容が薄い記事が多いと感じます。「理由」とは全然関係のない文が続いて、最後の方に申し訳程度に「理由」が書いてあるものの、それがあまり納得できる「理由」でなかったり、面白い「理由」ではなかったり、ひどいときには結局最後まで「理由」がよくわからないことさえあります。
ライター(執筆者)は基本的に文字数を多く書いた方がお金がもらえるので、つい文章量を水増ししてしまう傾向があるのに加え、どうにか記事をクリックさせるために、読者が気になるようなタイトルをつけたがります。例えば以下のようなタイトルはどうでしょうか?
「初心者がマジックをすると必ずタネがばれてしまう理由」
なんとなく気になってクリックしたくなりませんか?しかし、初心者がマジックの種がばれてしまう理由を知ってどうするというのでしょうか。例えば、本当にマジック初心者の方で、いつも種がばれてしまって困っている、という人が読みたくなるのはわかりますが、それならば「初心者におすすめのマジックの選び方とその適切な学び方」といった内容の記事の方が参考になるはずです。
「~の理由」「~のワケ」というタイトルは、読者にクリックしたいと誘惑するための非常に安直な方法です。本当に中身のある記事なら、その記事の内容を簡潔にタイトルで伝えることで、より詳しく知りたい方が記事を読むという流れになるはずです。「~理由」「~ワケ」だけではありませんが、大げさなタイトルや意図が見え透いたタイトルには気を付けましょう。
ページ分割された記事
通常、ネット記事はパソコンで読むにしろ、スマホやタブレットで読むにしろ、上下にスクロールして読むので、ページの分割は必要なく、むしろ分割されてない方が読みやすいはずです。しかし、2~3ページ、多いと5~6ページ、ひどいものは10ページ以上に分割されている記事もあります。
これは単純にクリック数を稼ぐためであり、主に広告収入がクリック数に依存している場合などに使われます。長い文章を1ページに収めると読みにくいから…などというのは単なる言い訳で、逆に分割した方が読みにくいです。
また、記事によってはそんなに長文で書く必要があるのか疑問の記事もあります。質の良い内容を1ページで簡潔に書いていただきたいものです。その方が長期的に見ればそのメディアの信用も上がるのではないでしょうか。
「おすすめ20選」系の記事
値段の安い消耗品なら、ネットのレビューなど気にせず買うかもしれませんが、ある程度値段が高く、長く使う物はレビューや評価を確認してから買う方も多いと思います。
しかし、あまりにおすすめ品が多いのも困りものです。例えば冷蔵庫を買おうと思ったとき、「冷蔵庫のおすすめ20選」などという記事は全く参考になりません。そもそも家電量販店に行けば、20種類くらい冷蔵庫が置いてあるのではないでしょうか?問題はその中のどれを買うか、なのに20個もおすすめされては何も解決されません。
そもそも20種類もの冷蔵庫を実際に使ってみることなどできるのでしょうか?ある程度の期間使ってみて初めて使い勝手がわかるものですが、もし一度も使ったことのないものを薦めていたとしたら、あまり信用はできません。
冷蔵庫に限らず、自分のライフスタイルや使い方を良く考えて、可能なら実物を見てみる方が参考になると思います。
番外編「いかがでしたか?」と確認してくる記事
記事の末尾の「いかがでしたか?」は要らないと思います。そんなことは聞かれなくても読者は「面白かった」「参考になった」「つまらなかった」などと勝手に判断してくれます。しかし、これを番外編としたのは、「いかがでしたか?」を目にしたときには既に記事を読んだ後であり、「読まない」という選択肢ができないからです。いずれにしても文章から無駄は削ぎ落してほしいものです。
おわりに
正直に申し上げると私も過去にブログタイトルで「~の理由」を使ったことがあるかもしれません(「~のワケ」はありません。私の性格上そんなに軽率な言葉は決して使わないからです)。
また、初期のころは「いかがでしたか?」も書いていた気がします。名文への道のりは遠く、今後も精進したいと思います。