アネマンのブックテスト

カードマジック大事典にアネマンのブックテスト(原題:Between the Lineo)が載っています。これはこれで素晴らしいマジックなのですが、日本で演じる場合には少し支障があるので、それを解消する方法を考えてみました。

まずはこのマジックの簡単な内容をご紹介します。

お客さんに1冊の本を見せてから、1組のトランプをカットしてもらい、そこから3枚のカードをめくります。仮に「2、5、8」だったとすると(マークは無視します)、25ページの8番目の単語をこっそり見てもらいます。その単語をマジシャンが当てる、というものです。

皆さんもお気付きの通り、「○番目の単語」というのが曲者です。単語というのは英語だと明快なのですが、日本語だと大変紛らわしく、私の感覚だと99パーセントの日本人は単語を正しく数えられません。

例えば、「私は昨日練習しました。」という文章はいくつの単語からできているでしょうか?ためしに皆さんも数えてみてください。これがもし英語なら「I practiced yesterday.」となり、3語で簡単です。

答え合わせをすると「私は昨日練習しました。」は「私/は/昨日/練習し/まし/た。」となり、6語です。これだけ短くてシンプルな文ですら間違えてしまう方も多いと思いますから、もっと複雑で長い文章だったらまず単語を数えるのは不可能です。

そこで普通に考えると「○番目の単語」ではなく「○番目の文字」、つまり「何文字目」という感じで指定すれば良いのではないかと思いつきます。実際これならマジックとして成立します。

しかし、今度は別の問題が発生します。例えば英単語の場合、「あなたが見た言葉はyesterdayですね?」となり、締まりますが、日本語の文字の場合、「あなたが見た言葉はひらがなの『つ』ですね?」などとなってしまい、なんとなく締まりません。

そこで思い切って「○行目を読んでください」とするのはどうでしょうか?例えば「25ページの8行目を読んでください」などとするのです。そこに書かれていた内容をマジシャンが大まかにでも言い当てたなら、かなり不思議で、いわゆるメンタルマジックらしくなるのではないでしょうか?

ところで、本に書かれているやり方だと、マジシャンはほとんど後ろを向いていて、全てお客さんに指示してやらせています。もちろん、その方が不思議で、アネマンの好みでもあるのでしょうが、お客さんが戸惑ったり、失敗の危険もあると思います。よって、わかりやすい指示を心掛けるだけでなく、雰囲気によって適宜マジシャンが手伝ってしまってもよいかなと個人的には思います。

というわけで、ごく単純なマジックでもいろいろと難しい点があり、考えることはたくさんあるんだなあと思いました。

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