マジックの衣装はもちろん、プライベートや即興の場であってもマジックを演じるのに向いていない服があります。そこで、おすすめできない服４選とおすすめ３選をそれぞれご紹介します（この記事では男性の服を想定しており、女性の場合はこの限りではありません）。
今回は物理的にこのような服だと特定のマジックができない、という話は置いておきます。それは当然なので、作品ごとに適した服を考えていただくとして、どちらかといえばマジカル・アトモスフィア（魔法的雰囲気）の話です。
マジカル・アトモスフィアとは簡単に言えばマジックらしさ、マジシャンらしさ、といった意味です。マジシャンは紳士的かつミステリアスな雰囲気をまとわなくてはいけません。しかし、紳士になるためにタキシードを着るとか、ミステリアスにするために真っ黒なローブを着る必要はありません。あくまで現代で紳士的であり、ミステリアスであればよいのです。
紳士とは何かといえば、思いやりがあることです。言い換えれば相手に敬意があることです。服装も自分が着たい服を着る、というのでは相手に対する敬意がありません。相手に敬意を払う服を着ればよいのです。
それではミステリアスとは何でしょうか？ミステリアスの反対は何でもかんでも明け透けにさらけ出すことです。つまり適切に隠すことがミステリアスなのです。
その上で、早速マジシャンにおすすめできない服を紹介してみましょう。
おすすめできない服３選
①ハーフパンツ、７分丈パンツ
脚を隠すというのは些細なことのようでミステリアスに貢献します。というよりも短いパンツがミステリアスでなさすぎると言った方がわかりやすいかもしれません。もちろん、部屋着や運動するときなどは良いと思います。
②ジョガーパンツ
ジョガーパンツとは、ジャージやスウェットのように足首がすぼまったパンツのことです。ロングパンツなら何でもよいかと思いきや、落とし穴がありました。スポーツをするわけではないのに運動に特化した服は敬意に欠けます。もちろんジムに行くときや、ジョギングするときには良いと思います。
③キャラクターや趣味がわかるロゴ
特定のキャラクターやロゴの入った服は、「私はこのキャラクターが好きです」などと喧伝しながら歩いているようなものです。これはミステリアスと対極で、むしろ「この人はどんなTV番組を見るのだろう。そもそもTVなんて見るのだろうか？」という方がミステリアスです。また、マジックに集中してもらうためには余計な情報を排したシンプルな服装が一番です。
とはいえ、マジシャンでなければ、面白Tシャツなども話題のひとつになりますし、共通の趣味が見つかりやすいメリットはあると思います。
④サンダル
サンダルもまた、ミステリアスと敬意に欠ける履き物です。お洒落は足元からといいますが、結果的に３つが足元の服飾となりました。
おすすめの服３選
①襟付きの服
襟付きの服はジャケット、シャツ、ポロシャツ等いろいろありますが、襟によって首回りが適切に隠れ、ミステリアスになります。また、夏以外であればタートルネックも同様の効果があります。
②スラックス
スラックス（トラウザー）はミステリアスというより相手への敬意という面で優れています。
ジーンズは安くてスラックスは高い、ジャージは楽でスラックスは堅苦しい、というのは古い価値観です。最近はリーバイスなどの一般的なジーンズでも１万円以上して決して安くなく、むしろスラックスの方が安いくらいです。また、最近のスラックスはジャージと変わらないくらい楽なものがたくさんあるのでその点でも問題ありません。
③ブロードハンカチ
これは服ではないので番外編となりますが、最近、タオルハンカチを持つ人が多いように感じます。タオルハンカチは格好悪く、機能も劣るので是非やめていただきたいです。
まずかさばります。かさばるのでポケットに入れると膨らんで不格好になります。
そして厚い分サイズが小さくなります。すると一度使ったらすぐに全体が濡れたり汚れた状態になります。
タオルハンカチの方が吸水性が良いというのも眉唾で、ブロードのハンカチも十分に吸水性があります。また、洗濯後に乾きやすいのもブロード生地です。
マジシャンならぜひ通常のブロード生地のハンカチを持ち歩きましょう。きれいな状態のハンカチを持っていればいくつもマジックを演じられますし、薄いのでポケットに入れてもスマートです。
おわりに
私なりに考えがあっての意見ですのでそれなりに自信はありますが、あくまで私の独断と偏見ですので、参考程度に考えていただければ幸いです。皆さんが紳士的でミステリアスであらんことを！