リンキング・リングのエンディングの考え方

金属のリングがつながったり外れたりするリンキング・リングには様々な手順がありますが、終わり方(エンディング)のパターンにはそれほどバリエーションはありません。

今回はそれらのエンディングとその奥にある考え方をご紹介します。知っている人には当たり前、知らない人には目から鱗かもしれません。

1.一連で終わる

おそらく一般的なリンキングリングの手順のハイライトは、この一連の鎖になったときで、その最も盛り上がる瞬間で終わるというのは理にかなっています。

2.束で終わる

1本のリングに残り全てのリングが通っている状態で終わる方法です。この形もまとまりが良く、最後に適しています。

3.束から1本外して終わる

2の状態から、全てのリングを束ねていた1本を外して終わりとする方法です。これで全てバラバラになりました。

4.1本ずつすべてバラバラにして終る

3のようにまとめて外すのではなく、束になったリングを1本ずつ外してバラバラにする方法です。最後にふさわしいですが、3と異なり、冗長にならないようにテンポよく演じる必要があります。

実は2パターンに分類できる

さて主にこの4パターンがリンキング・リングのエンディングですが、これをさらに2パターンに集約できます。すなわち、全てつながって終わる1と2、そしてすべてバラバラで終わる3と4です。

そしてここからが重要なのですが、全てつながるエンディングはハッピーエンドの印象となり、バラバラのエンディングはスマートな印象となります。

リングを擬人化して考えるとわかりやすいのですが、例えば映画で、主人公が1人で旅をしており、様々な事件が起きる中で仲間を増やし、あるいは結婚して子供が生まれ、大家族となりました、となると、自然とハッピーエンドが感じられます。

一方、1人で旅をしている主人公が冒険の中で様々な人と出会い、事件が起きますが、最後はまた1人で旅立っていきました、となると、バッドエンドとまでは言わないまでも、少し哀愁漂う、粋な終わり方に感じられるでしょう。

リングも同じで、全てつながって終わると、なんとなくめでたい、縁起の良い印象となりますし、全てバラバラ=最初の状態に戻って終わると、どことなく儚くも美しい印象になります。

それを利用するとシチュエーションによってエンディングを変えることも考えられます。結婚式やお正月など、祝いのマジックを演じるときはつながったところで終わりにするなどです。

ただし、いずれのエンディングを選択するにしても、これらの印象の違いはあくまで裏設定のようなものであり、前面に押し出す必要はありません。お客様にとって意識か無意識か、なんとなく感じられる程度がちょうど良いと思います。

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