実は以前にもこのテーマでブログを書いたことがあるのですが、今回は2023年現在における値段と性能、入手容易性を加味してロープ切りに適したハサミをご紹介します。ロープ切りマジックに取り組みたい方はぜひご一読ください。
ロープ切りに適したハサミの条件
ロープさえ切れればどんなハサミでも使うことができますが、より使いやすいための条件がありますので、重視する順に挙げてみます。
①切れ味
当然ながらこれだけは必須の要素で、切れなくてはロープ切りに使えません。切れ味が良いほどスムーズに演じられます。
②先丸で銀色の刃
刃先が尖っていると怪我をしたり、服を傷つけたりしますので、先丸の刃がおすすめです。また、ハサミらしい銀色の刃が良いと思います。
③左右対称で滑りの良いグリップ
グリップは左右対称の方が持ったときの向きを気にしなくて良いため勝ります。また、昨今では握りやすいようにとグリップにラバー素材が使われているものが多いですが、ラバー素材は汚れやすく、傷みやすいため、個人的にはあまりおすすめではありません。
特にマジックの場合は「リングオンロープ」ならぬ「シザーズオンロープ」のシークエンスを演じるときに、滑りの良い通常のプラスチックや金属のグリップが使いやすいです。
④高級感
①~③の条件を満たすハサミを探すだけでも一苦労ですが、最後の条件は一層困難です。ハサミの高級感をどれだけ重視するかというのは、マジシャンのキャラクターと演じる場所、客層によります。マジシャンによっては条件②、③を犠牲にしてでも高級感を重視する方もいるでしょう。
2023年現在ロープ切りにおすすめのハサミは?
あまりに高価なハサミや入手困難なハサミを紹介しても仕方ありませんし、そもそも高級なハサミほど先端が尖っていて危険な傾向があります。私が総合的に考えておすすめできるのはズバリ、コクヨのサクサです(写真をクリックしてAmazonのサイトに飛べます)。
とはいえ、サクサもマジシャンのためのハサミではありませんので、全てが適しているわけではありません。例えば、先端がやや尖っていますし、グリップがラバーです。しかし、先端は尖っているように見えて、実は少し丸めてあり、手芸バサミのように手に刺さったり、服に穴が開くほどの尖り方ではありませんので許容範囲です。グリップもまったく滑らないわけではありません。高級感に関しては普通くらいでしょうか。
比較的どこでも売っていて、左右対称のグリップ、そして何より切れ味が素晴らしいです。サクサと同様によく見かけるフィットカットカーブシリーズもありますが、切れ味の観点からサクサに軍配が上がります。
サクサにも様々なバリエーションがありますが、最も安価なスタンダード刃が見た目も切れ味も良く、おすすめです。グリップのカラーもいろいろありますが、高級感の観点からは白や黒などのモノトーン、ハサミそのものの視認性を重視するなら他のカラーでも良いかなと思います。
というわけで完璧とまではいえないものの、現状の性能、値段、入手性を総合するとサクサを私はおすすめしたいと思います。しかし、探せばもっと良いハサミが見つかることもあるかもしれません。もし見つけたときは貴重な出会いですので買っておいた方が良いでしょう。