「桜の園」全公演終演

私がマジックの監修で携わった舞台「桜の園」が先日、東京、大阪、福岡の三か所での公演を終えました。たくさんの方が観劇され、またブログやXなどに感想も書いています。私も気になってこっそり読ませていただいています。

全体的にはやはり主演の天海祐希さんに対する感想が多かったと思います。特に天海さん演じるラネーフスカヤが舞台に出てきた瞬間に雰囲気やオーラに圧倒された方が多いようで、私も全く同感です。

演劇のイメージとして、つい「いかに上手く台詞を言うか」という点にフォーカスしてしまいがちですが、台詞を言う前からすでに演技は始まっているということでもあると思います。

とはいえ、台詞の言い方も重要であることは間違いありません。今回もマジック監修の前後の待ち時間などに稽古風景を見学させていただきましたが、やはり演出家のケラリーノさんがほんの一言の台詞の言い方にもこだわり、丁寧に指導されていました。

マジシャンは台本を作らない人もいますが、作ったとしても台詞の言い方に演劇同様の努力をする人は少ないと思います。その点でも非常に勉強になりました。

私は昨今の演劇の世界をあまりよく知らないのですが、演劇の演出と言えば鬼演出家と呼ばれるような恐いイメージがありますが、ケラリーノさんの演出は非常にソフトで稽古場も終始和やかなムードだったと思います。昨今はあまり厳しくするとパワハラ問題などもありますし、時代に合わないのかもしれません。

また、ブログやXで劇中のマジックについても感想を書いてくださっている方がいらっしゃいました。私の見た限り概ね好評で、「プロみたいなマジック」「緒川たまきさん(マジックを演じるシャルロッタ役)は芸達者」など、私や緒川さんの努力が報われる意見が多かったと思います。

役者さんにとっては台詞で演技するのは慣れていると思いますが、マジックをするのはたとえ短時間でもかなり覚えることや気を使うことが多く、演劇とは別の難しさがあると思います。

多くの役者さんにとっては「たった数秒のマジックのためにこんな大変なことをするなんて、なんてコスパが悪いんだ」と思われるかもしれませんが、緒川さんは非常に努力されて演じていただきました。

最後に少しだけ自慢をさせていただこうと思います。先日、主催のシスカンパニー様より、記念品が贈られてきました。「桜の園」記念Tシャツです。

こちらがお土産用に売っているものなのか非売品なのかわかりませんが、背面にロシア語で桜の園の原題が書かれており、その下にキャスト、スタッフの名前が載っています。

そして、スタッフの末尾に…

DARKKAZUAKIの文字も入っていました。シスカンパニー製作の皆さんに感謝しています。

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