UNOのルールとマジシャン適性

先日、親戚の子供とUNOで遊んで久しぶりにこのゲームを思い出しました(マジックも見せました)。UNOというゲームはローカルルールで遊ばれることが多く、公式ルールはあまり知られていません。以前、UNO公式Twitterが公式ルールをつぶやいたら炎上したほどです。

最初に私のスタンスを述べると、私は公式ルールもローカルルールも遊んだことがあり、どちらかといえば公式ルールの方が好きですが、それを押し付けることはありません。

公式とローカルの主な違いは次の通りです。

  • 公式は1人あがった時点で終了、2位以下は残った手札を点数計算して決めるのに対し、ローカルは全員が上がるまで続ける
  • 公式は一度に1枚しか出せないのに対し、ローカルでは複数枚出すことが可能
  • 公式はドロー2やドロー4を出されたプレイヤーはカードを取るしかないのに対し、ローカルではドローカードに対し自分もドローカードを出してさらに次の人にカードを取らせることが可能

私が公式ルールの方がゲームバランスが取れていると思うのは次の通りです。

まず、公式ルールでは1位以外はあがることができず、手札が残ります。そのとき、ワイルドカードは50点、ドロー2は20点など、強いカードほど点数計算では不利になります。つまり、公式では強いカードといえど諸刃の剣となるのです。

一方、ローカルルールではワイルドカードや強いカードののデメリットがほとんどありません。ということは最初に配られた手札の良し悪しで有利不利がはっきりします。つまり、公式ルールではより戦略が大切となり、ローカルルールでは運が重要になります。

また、全員があがるまでプレイすると1ゲームに時間がかかる上、既にあがった人たちがヒマをします。

とはいえ、たかがカードゲームですからどんな遊び方をしても良いとは思います。しかし、私が危惧しているのは日本人の識字率です。日本の識字率は諸外国と比較して非常に高い100%といわれています。しかし日本人は本当に字が読めているのでしょうか?読めている気になっているだけではないでしょうか?

UNOのルールはUNOのカードセットに必ず付いています。その説明書をほとんどの人が読んでいないというのはどういうことでしょうか?また、仮に一生懸命読んだところで、公式ルールを理解できる人はどのくらいの割合でしょうか?

昨今、小説が読めない人が増えていると言われています。それがスマホのせいだとも言われています(「スマホ脳」参照)。

UNOだけでなく、家電やマジック道具などを買ったら説明書をしっかりと読んでほしいと思います。それがその人の知性を押し上げ、より人生を豊かにすると思います。

UNOの公式ルールを説明書を読んで理解できる方は必ず優秀なアマチュアマジシャンになれると思います。また、公式ルールを知って「へー、知らなかった。それが公式なんだ」という謙虚で柔軟な感想がもてる方は必ず楽しいマジックライフが送れると思います。

問題は、件のTweetに対して噛みついて、公式ルールで遊んだことがないのに「絶対ローカルルールの方が面白い!」という固定観念の強すぎる方、「UNOくらい自由に遊ばせろ!」と妙に攻撃的になる方、マジックはやらない方が賢明です。

そもそも動画全盛の現在、私などのブログを読んでくださっている殊勝な方は、字が読める方で、マジックに向いていると私は思います。

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