今までも様々な公演に出演してきましたが、自分で会場を一から探して公演をするのは来月のライブが初めてでした。そこで今回は実際に会場を探してみて、思ったことを書いてみます。マジックだけでなく、演劇や音楽など、これから様々な舞台公演を行う方にも参考にしていただければ幸いです。
下見が必須
現在はインターネットで会場を探すのが一般的ですが、写真だけではわからないことが多いのでやはり実際に訪れての下見が必須だと思いました。
下見は最寄り駅に着いたときから始まっていると思います。駅から遠すぎないか、わかりにくくないか、周辺の治安はどうかなど、お客様が快適に観に来られるかどうかが重要だからです。
もちろん会場自体も重要で、会場はそれぞれ独自の雰囲気をもっており、講演内容と合う合わないもありますし、会場を見ることで湧いてくるインスピレーションもあります。何より「なんとなく良いな」という直感を信じることが大切だと思います。
会場に合わせた公演内容
一般的にはまず上演したい公演内容があり、それに合った会場を探す、というイメージがあると思います。しかし、自分の思い描く通りの会場というのはそうそうありませんし、あったとしてもたいていは非常に予算がかかってしまいます。
むしろ同じ公演内容でも、会場によってかなり印象も違ってくるはずです。だから私は、会場に合わせた公演内容にする、または会場に合わせて内容をアレンジすることが必須なのではないかと思います。
自分の理想の公演と理想の会場を追求する、というのは一見正しいことのように感じますが、必ずしもそれで面白い公演になるとは限りません。様々な制限や制約を利用することで却って面白くなる例はたくさんあるものです。
会議室は…?
比較的安く借りられる会場として、会議室のようなスペースもあります。しかし私は会議室での公演はどうにも難しいと考え、採用しませんでした。
私はマジシャンの中でもあまり音響や照明にこだわらない方です。もちろんこだわった方が良い場合もあるのは理解していますが、音響や照明にとらわれて、少しの音響や照明の不具合によって演技に支障が出てしまうのは、弱いパフォーマーだと考えています。
そんな私でも、会議室は難しいと思いました。というのも公演に来ていただくというのは、なんらかの普通ではない体験、非日常的な時間を過ごしてもらうことです。会議室で特別な体験をしていただくとなると、それは却って多くの予算と労力を使うことになる気がしています。
おわりに
なんとなく良いな、という感覚、そして極端にネガティブな要素(汚すぎる、治安が悪すぎるなど)がないこと、なんとなく特別な感じがあること、そして会場を見てインスピレーションを働かせることが大切なのではないかと思います。
しかし、公演の成否は終わってみるまでわかりません。来月の公演の成功のために邁進していこうと思います。