マジックウォンド最後はステージ用です。
芯材
ステージ用ウォンドは魔法やおまじないをかけるための補助的な使い方の他に、ウォンド・マニピュレーションとでも呼ぶべき、ウォンド自体を消したり出したりするマジックがあります。いずれの使い方にしても、私の感覚としては重厚なものよりも、軽量なタイプの方がステージでは使い勝手が良いと思いますので、材質は木製か、アクリルやプラスチックでもパイプなどの軽い素材を芯にするとよいのではないかと思います。
サイズ
やはり取り回しを軽快にするため、短めが良いと思います。マジシャンの体格にもよりますが、長さは25~30cmくらいが普通で、35cmは個人的には長すぎると思います。ただし、ウォンド・スピンといってウォンドをペン回しのように色々なやり方でくるくる回すテクニックがありますが、短ければ短いほどスピンはやりにくくなります。ウォンド・スピンは重くて長いクロースアップ用のウォンドで感覚を掴めば、軽くて短いウォンドでもできるようになると思います。
太さは1~1.5cmくらいで良いと思います。
デザイン
上の写真は以前私が作ったもので、木を芯にして、カッティングシートで装飾しました。実は手順にちょっとしたこだわりがあり、まずは全面に白を張り付けてから真ん中の黒を貼っています。理由は黒を下地にしてしまうと白の発色が悪くなる恐れがあるからと、この順で貼る方がはがれにくい気がするからです。一応ステージ用ですが、できるだけきれいに作ったので、高級感こそないものの、クロースアップでも使えないことはありません。
ちなみに色は、上のような白黒が一般的で、「これぞマジックウォンド」という感じですが、クロースアップ編でも書いたように、別の色でもかまいません。
また、木口は何もせずともステージならほとんど気になりませんが、一応下のようなペンで塗って木肌は見えないようにしています。
さいごに
私感ですが、やはりマジシャンの象徴ともいえるマジックウォンドを自作し、しかもそれが市販品よりも使いやすいものであればテンションが上がります。私自身も何から何まで手作りすればよいとまでは思っていないのですが、ウォンドは既製品で納得いくものが少なく、かつ自作がそこまで難しくないので、道具作りの入門におすすめです。