子供(が演じる)向けマジックと大人(が演じる)向けマジック②

今回は子供と大人がそれぞれ演じるべきマジック、言い換えると私ダーク和秋が年齢にふさわしいと思うマジックの取り組み方をいくつかの視点から書いていきたいと思います。

道具の金額

最も単純な点はマジックに使う道具の金額です。小学生がマジックに取り組む場合、通常はあまり金額の高い道具を使うのは印象が良くないものです。高い道具を買うのは、自分である程度お金を稼ぐことができるようになってからでも遅くないのではないでしょうか?道具を買うのではなく、例えば図書館で本を借りてマジックを覚えることもできます。

反対に大人はあまり安っぽい道具でマジックをするのは良くありません。あなた自身の品格を落としてしまいます。かといって、マジック用の高価な道具を買ってほしいわけではありません。カード、ロープ、シルクなどの消耗品は汚くなったものを使わない、ハンカチやペン、グラスなどの小物を少し良いものを使うことで、マジックは良くなります。

子供がボロボロのトランプやロープを使うのは、まだ許せるかもしれませんが、大人は気を付けなくてはいけません。また、子供が本物の1万円札を使うマジックをやるのは管理の面で不安があります。道具が演じる人の年齢にふさわしいかどうかを考えるのが大切です。

テクニック

小学校低学年の場合、手が小さすぎてやりにくいテクニックもあります。その場合、武器となるのは、記憶力です。小学生は知識や経験で大人にかなわなくても、記憶力は大人以上であることが多いものです。マジックは手順を覚えることで演じられるものもありますから、そういったものが良いレパートリーになります。

小学校高学年以上になれば手もある程度大きくなってくるので、可能な限り多くのテクニックを練習しておくことをおすすめします。やはり若ければ若いほど習得も早く、その後の下地になりますので得です。ただし、勘違いで間違ったやり方を覚えてしまうことだけは注意しましょう。

大人も別の意味でテクニックの習得に有利な点がります。それは子供よりも自分を客観視できることです。マジックのテクニックは、最終的に観客からどう見えるかが重要です。ですから闇雲に練習するのではなく、より正確に鏡やビデオカメラ、スマートフォンなどを使ってチェックすることが、大人ならできるのです。

コメディマジック

個人的には子供にコメディマジックは難しいと思っています。もちろん中にはできる子もいるでしょうが、基本的には話術やユーモア、コミュニケーションは年齢とともに上達していくので、コメディマジックについては子供は本人の希望がなければやらなくても良いのではないかと思います。

反対に大人の場合は、これまでの様々な経験から、話題や面白いことをたくさん知っていますので、マジックに何らかのユーモアを加えることは比較的容易です。逆に、ひたすらルーティーンをこなすようにマジックを演じるのも面白くありません。

また、私の経験上、女性はコメディマジックを演じることに興味がない方が多いと感じます。例えばお笑い芸人志望の方も男性が多いので、当然かもしれません。男性であっても女性であっても、やりたくないコメディをやる必要はありません。マジックの魅力は「笑い」だけでなく、「不思議さ」「美しさ」「知的興味」などいろいろなものがありますので、自分に合うものを演じればよいと思います。

次回に続きます。

“子供(が演じる)向けマジックと大人(が演じる)向けマジック②” への2件の返信

  1. 先月の取材ではお世話になり、ありがとうございます!
    マジックは子どもの関心がとても強く、集中してみてくれます。
    子どもの集中力アップにもよろしいかと思います。

    さて、ゲラをお送りいたしましたので、ご確認をよろしくお願いいたします。

    1. こちらこそ、ありがとうございました。
      掲載を楽しみにしております。
      今後ともよろしくお願いいたします。

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