あけましておめでとうございます。新年早々楽しい話題ではありませんが、今年もコロナに負けぬよう頑張りたいと思いますので、マスクに関する考察をしたいと思います。
まず、大前提として、やはりマスクはパフォーマンスをする上でマイナスかなと思います。やはり表情が伝わらないと印象が弱くなってしまいます。
ただ、クロースアップにおいては今年の日本でマスクを外すことは、まだまだできそうにありません。飲食店や小売店、交通機関などでまだまだマスクの呼びかけを続けているからです。
ただし、ちょっと驚いたのは東京のアップルストアでは「マスクの着用は任意」との貼り紙があるそうで、徐々に変化が起きつつあるのかなと期待しています。
ただし、ほとんどのクロースアップマジシャンは大きめの声でしゃべらなくてはいけないため、テーブルホッピングレベルの近距離では今年中は多分難しいかと思います。
逆に、ステージマジックを含む音楽、演劇、ダンスなどの舞台芸術系はステージ上でマスクを外すことが解禁されている場合が多いようです。ただ、マジックの場合微妙なのがいわゆる客上げです。ステージにお客様を上げてしまうと、必然的に近距離になるので、マスク無しで良いのか、微妙なところです。私はこの際、客上げに頼らずショーを成立させる良い修行の機会だと思っても良いのではないかと考えています。
また、私自身はお客様にマスクの着用を呼びかけることは今までもこれからも決してありません。もちろん、私以外のスタッフの方が呼びかける場合などはあるかもしれませんが、私自身はあくまでマスクの着用はお客様に任せるというスタンスです。マスクをしていないお客様がいたとしても、嫌だとは思いません。
少し話は逸れますが、あなたはマジシャンがマスク自体をマジックに使うことに対して賛成でしょうか?反対でしょうか?
マスクを使ったマジックは、時事ネタ的で面白いと好意的に受け止める方も多いかと思います。しかし、私はマスクをマジックに使うことは決してありません。理由はいくつかあります。
まず、いくら身近であってもマスクは医療器具に違いなく、正しい扱い方をしなければ効果がありません。マスクは、「一応感染対策してますよ」という、体裁のためだけに着けるのでしょうか?それだったら着ける必要はないと私は思います。私は、クロースアップやワークショップなど、マスクを着ける場合は本来の感染対策になるよう、正しく着用します。着けるなら最大限効果があるように着け、着けないなら着けない方が潔いと思います。
また、もしマスクを着けるなら、マスクは空気にしておきたいというのもあります。もう誰もマスクの光景に慣れた状態です。それだったらマジックの最中にわざわざマスクに言及せず、本題のマジックに集中した方が良いのではないかと思います。最初から最後までマスクを着けっぱなしで、そこに触れなければ、マスクは誰も気にしない=マスクが空気になるということです。
まだまだマスクとの付き合いは続きそうですが、正解はありませんので、各自考えてマスクを使って(あるいは使わないで)いけたらよいのではないかと思います。