コロナ禍で発見~手指の滑り止めの話

日常は当然コロナで悪いことの方が多いですが、数少ない良いことというか、発見がありましたので、その話です。

マジシャンなら手のコンディションの調整は一度は考えたことがあると思います。特にステージの四つ玉などのスライハンドは手が乾燥しているとやりづらく、道具を落としてしまったりするものです。そこで一般的なのは下のような事務用の滑り止めを使うことです。

コツは手と道具が触れるすべての範囲にできるだけしっかりと塗り込むことです。サッと付けるだけではほとんど効果がありません。たっぷり使ってもそうそう使い切れるものではありませんので、数年はもつと思います。

さて、ここからが本題なのですが、最近は感染予防に手指をアルコールで消毒する機会が多いと思います。ほとんどの消毒用アルコールはさらさらしていて、あっという間に乾いてしまいますが、あるとき私が出先で使った消毒がジェル状のタイプでした。しかもそれはなかなか乾かないだけでなく、乾いた後もかなりべたついて、「何だこれは」と思いました。

容器の表示を見ると、アルコールと水の他に、「グリセリン」という成分が含まれていました。グリセリンは肌の保湿などの効果があるらしく、おそらくその製品はアルコールによって手が荒れないようにしているのだろうと思いました。そしてべたつきの原因もグリセリンに違いありません。

私は考えようによっては「これは使える」と思いました。あまりに手がべたついてしまうと一般的にはマジックはやりにくいですが、一部のスライハンドには好都合です。といっても普段は練習のたびに手を消毒する必要はありませんので、アルコールの含まれていない、グリセリン入りのハンドクリーム的なものがあったら良いなと思いました。

そして実際にネットで調べてみるとかなりたくさんあることがわかります。実を言うと私も調べただけで、何か買って試したわけではありません。だからどこのメーカーの何というクリームがおすすめですよ、などと言うことはできないのですが、ヒントにはなると思います。ただ、NIVEAのような普通のハンドクリームは油っぽくて何もできなくなりますので注意が必要です。

また、グリセリンは前述の事務用の滑り止めに比べるとより強力なべたつきのため、コンテストや発表会などで短時間に限られた演目をするときに向いているかと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です