教室で初めてバイシクルを手にする方によく言われる、「どうやって開けたら良いかわからない」という質問にちょっと丁寧に答えます。
バイシクルはアメリカ製ですので、日本製の非常に親切なパッケージに慣れていると、戸惑う部分もあります。
まずは表面の透明なフィルムをはがすのですが、これはどんな開け方でも構いませんので、完全に破り取ってしまいます。タバコやキャラメルの箱のように、下半分だけ残すようにしてフィルムを取っても良いのですが、そもそもこのフィルムとケースの間にすき間があり、あまりフィットしていないためにずれやすく、それが非常にわずらわしいので、完全に取ってしまった方が良いと思います。カードガードを使うときにも邪魔です。
しかし、このフィルムを残しておいた方が良いマジックも一応存在することは、頭の片隅に置いておいてください。もし皆さんがどこかでそのようなマジックを知り、それがレパートリーに入れる価値のあるマジックであれば、そのときにフィルムを残すことを考えましょう。その場合は丁寧に、注意深く、フィルムの、上1センチくらいだけを取り去ります。おそらくはさみも必要です。
さて、フィルムを取ったら次はシールです。ケースのフタ部分にシールが貼ってあり、そのままでは開きません。よく、シールをはがしてしまう方がいるのですが、きれいにはがすのは難しく、糊が残ってしまうと汚くなってしまいます。ほとんどのプロマジシャンはシールをはがすことはなく、必要な部分を破るだけで、この方が圧倒的に楽です。
破る前に、まずは半月型の切り欠きの部分を指でよく圧着しておくことで、比較的きれいに破れます。あとはケースとフタの間に親指の爪を入れて破るだけです。完璧でなくとも糊は気になりません。この、少しラフな感じがアメリカ製で、それもまた味のひとつと捉えます(笑)。
ついでにデックを開封したらまずやっていただきたいのは、上の写真のような広告カードを捨てることです。ご丁寧にいつまでも箱の中に入れている人がいるのですが、これもフィルム同様、使うマジックがないことはないのですが、めったに使いませんし、少なくとも現在のあなたのレパートリーに入っていないのなら捨てることをおすすめします。マジックを演じるとき、または練習するとき、いちいちこの広告カードを抜き出すのは大変時間の無駄です。どうせなら破ったり折り曲げたりしてから捨ててみてください。トランプを破ったり折り曲げたりする感触なんて、普通はめったに味わえるものではありません(笑)。ちなみにジョーカーは2枚とも捨てないでください。ジョーカーを使うマジックは少なくありません。
まとめ
・フィルムは完全に取り除く
・シールは破るだけ
・広告カードは捨てる
これであなたもバイシクル通です(笑)。
2019.4.5追記
さらに丁寧なバイシクル開封方法を記事にしました。こちらの記事も併せてご参照ください。