マジックのしゃべり出し

今回は質問コーナーとして、よくいただく質問のひとつを書いてみます。

私も最近では少しずつ活動を再開させていただいていますが、まだまだコロナは終息する感じがしません。マスク着用はもちろんのこと、最近は今更ながら下のようなアルコール入りのウェットティッシュを持ち歩くようになりました。

その結果、思ったより便利なことがわかりました。というのも、よく店頭などで見かけるポンプ式アルコールだと、殺菌(殺ウイルス?)はできるかもしれませんが、その他の汚れは当然落とすことができず、むしろ手に汚れを塗りこんでいるかのようで、あまり心地よいとは思えませんでした。

その点、ウェットティッシュタイプだと、ついでに他の汚れも落とせるので快適で、コロナウイルス関係なく持ち歩いても良いくらいだと思いました。

私の教室も、当初はコロナ警戒でかなり受講者が減ってしまうと予想していたのですが、実際は地域によって減りはしたものの、予想よりも多くの方に継続していただいており、何名か新規で入会してくださった方もいらっしゃいました。

大変ありがたいと思いますし、やはり長い自粛で、もっといろいろなことをしたい、という思いも皆さんの中に強いのだと思います。私も自分自身が感染してうつしてしまわないよう気を付けながら生活したいと思います。

マジックのしゃべり出し

さて、本題ですが、教室で受講者の方がひと通り手順を覚えた後で、「このマジックをはじめるときに、最初にどうやってしゃべり出せば良いかわからない」という質問をときどきいただくことがあります。もちろん全員ではなく、初心者の方に多いです。

まずは実演をよく見る

解決法のひとつは、まず実演をよく見ておくことです。私は教室でいきなりやり方を解説することは絶対になく、最初に必ず一度普通にマジックとして実演してみせます。そのときに何と言ってマジックを始めているかをよくチェックしておけば良いのです。実際、上手な方や上達の早い方は、実演をより注意深く見てくださっていると感じます。

しかし、それでもその後に手順を覚えていくうちに実演の方を忘れてしまうのもよくあることです。逆にいうと、一回実演を見ただけでマジシャンのセリフを記憶できる人の方が稀です。私も小学生向けに教えるときは、セリフを全てホワイトボードに書き出して覚えてもらうこともあります。

ただ、大人向けにそれをやるのはちょっと微妙なところです。子供の方が記憶力に優れていることと、大人の方が自分のしゃべり方が確立されていて、一言一句セリフを押し付けてしまうのもどうかと思うからです。

実は悩むことが正解

実は私自身も講座用のマジックを準備するとき、セリフについてもかなり悩み、考えて作っています。逆に私よりもマジック歴の浅い方が、簡単にセリフを作れるほうが不思議です。

マジックのしゃべり出しはかなり奥が深いです。まず、そのマジックが何を見せたいマジックなのか考え、それを皆が興味をもってくれるようなセリフで、どのように紹介していったら良いか、と考えていきます。

小説家は冒頭の書き出しに大変工夫を凝らすものですし、映画の最初のシーンをどうするかもすごく大切なことです。もう少し身近なところでも、結婚式のスピーチなども導入が悩むものです。そう考えるとマジックの始め方も本当に難しく奥が深い、でも面白い部分だと思います。

ですから、このマジックはどうやって始めたら良いのだろう、と考えること自体が大切で、私も教室では可能な限りヒントを出していきたいと思います。

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