今回は主にYouTubeを視聴するときの注意点を書いていきたいと思います。
技法の習得には注意
YouTubeのマジック動画の問題点は、とにかく玉石混交である点です。特に危ないのは技法系で、技法は一度身につくと忘れにくい反面、癖も直しにくいものです。信用のできる動画で学ぶべきだと思います。
これはYouTubeに限らず、独学全般に言えることなのですが、ある程度有名な著者の本やDVDならば、その技法のやり方自体が間違っていることは少なく、どちらかといえば、それを正しく解釈することに注意すればよいのですが、YouTubeの場合はどこの誰かもわからない人のやり方を真似することになると、そもそもの情報が間違っている可能性もあるのです。
もちろん、本当に上手な方もたくさんいますので、そこは取捨選択すればよいのですが、そのセンスを磨くためにも、良いマジシャンのパフォーマンス(できれば実際のショーで行っているライブ・パフォーマンス)をたくさん見ることは役に立つと思います。
動画専用マジック?
YouTubeのマジック実演動画には、動画専用と思われるマジックも多数存在します。つまり実際に人に見せるのには様々な点で向かないが、動画ならば成立するマジックです。動画専用マジックが悪いわけではないのですが、これは対人マジックとは別のジャンルと考えた方が良いと思います。
残念ながら対人を想定したマジックを動画にすると、効果は半減します。つまり動画映えしないのです。その点動画専用マジックは、対人である場合の制約がない分、映像的にはこちらが有利です。なのでYouTubeのマジックを見るときは、前提として「このマジックは動画専用か否か」という点を理解した上で見たほうが、より自分のマジックの参考になると思います。
まとめ
古物商が鑑定の眼を鍛えるためには、まずは多くの本物を見ること、そうすることで偽物との区別がつくようになるといわれ、最初に偽物を多く目にしてしまうとわからなくなるそうです。YouTubeの利用は非常にプラスが大きいと思いますが、しいていえばやはり情報の大すぎで、何が良くて何が悪いのかわからなくなってしまうのはマイナスなのではないかと思います。
また、動画投稿者の技量と自分の技量を比べてもあまり意味がありません。得意不得意は人によって違いますので、「これ位上手くなりたい」と励みにするのは良いですが、自信を失ってはいけませんから、あくまで自分自身のマジックを向上することを考えた方が良いと思います。
というわけで以上でYouTube活用法記事を終わります。すでにYouTubeヘビーユーザーの方には、今更な内容だったかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。それではお読みいただきありがとうございました。