漏れない水のマジックの種明かしと最近の初心者向け書籍について

当ブログのポリシーとして種明かしはしないのですが、今回は特別にあるマジックの種明かしをします。クレームが来ませんように(笑)。

私が子供のころ、図書館で借りて読んだマジックの入門書(書名は完全に忘れてしまいました)に、次のようなマジックが載っていました。

現象:マジシャンは一杯に水の入ったコップを示します。そして半分の水をなんと自らのポケットに注ぎます。まもなくズボンにはシミができ、ズボンは当然、水浸しです。次に、残り半分の水をを反対のポケットに注ぎます。すると、いくら待っても水は染みてきません!マジックは大成功です。

タネ:一方のポケットにビニール袋を仕込んでおきます。

皆さんはこれを読んでどう感じたでしょうか?ぜひ今度演じてみたいと思ったでしょうか?少なくとも私はこのマジックを演じたことはありませんし、誰かが演じているのを見たこともありません。主にこのマジックの問題点は2つです。

1つ目は、いくらなんでも犠牲が大きすぎる点です。何しろ片方のポケットは本当に濡れてしまうのですから、このマジックの後は一体どうするのでしょう。水だから乾けば平気という強い気持ちが必要です。また、ビニール袋を仕込んだ方は大丈夫だと思ったら大間違い、たぷんたぷんに水が入ったポケットをこれからどうするのでしょう?すぐにトイレにでも行って捨ててくるのでしょうか?

2つ目は、このマジックを見て本当に観客が驚くでしょうか?水が漏れないだけなら、ポケットに何らかの加工がしてあると考えるのが普通で、そしてそれが真実ですから、驚きようがないと思いませんか?しいて言えばポケットを水浸しにしたこと自体に別の意味で驚くという感じだと思います。

以上のことから、このマジックを実際に演じる人はほとんどいないと思われます。私が言いたかったのは、昔はこんなにも非現実的なマジックの載った入門書があったということです。

私は最近のマジックの入門書は本当に質が高いと感じています。例えば我らが日本奇術協会監修のこの本や、

定番の東大式シリーズや、

有名マジシャンの本など、

いずれも全て実演可能なマジック、しかも名作や傑作ばかりです。やはり、今は簡単にインターネットでレビューが見られるので、質の悪い本は淘汰されるのかもしれません。

また、逆に中~上級者向けの本はかなりレベルが上がっており、なかなか誰にでもお勧めできる本は少ないとも感じています。むしろ、ある程度マジックに詳しい方でも最近の初心者向けの本には、有用なヒントが詰まっていますので、「素人向け」と馬鹿にせずに読んでみると面白いと思います。

以上、私の思い出と、入門書の紹介でした。

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