書評:フランス人は10着しか服を持たない

最近読書がマイブームになり始めたので今回も書評です。ときにはマジックに関係ない本も読んでみます。

この本はアメリカ人の著者がフランスにホームステイした経験をもとに書いたエッセイです。この本を読もうと思ったきっかけはやはりタイトルで、私自身も元々ミニマリスト的な思想を持っていたので興味を惹かれました。

ただし、このタイトルはあくまで日本語版で、原題は「Lessons from Madame Chic」で、私なりに訳すと“シックなマダムからの教え”といった感じです。そしてこの邦題は誤解を招くので注意が必要です。

実は著者が訪れたフランスの家庭でも、人々が10着しか服を持っていないわけではありません。あくまでワンシーズンで10着というカウント方法です。ということは4シーズンで合計40着までOK、ただし大抵の場合、春夏兼用とか秋冬兼用、物によっては通年着られる服もありますので、実際には20~30着くらいになると思います。(ちなみに帽子やコート、靴、靴下、下着などは含みません。)

ということでタイトルは若干、誇大広告気味になるのですが、それでも日本人やアメリカ人の平均よりはだいぶ少ないといって良さそうです。私も自分のクローゼットを確認しましたが、30着くらいでしたので、一応及第点かなと思いました。

全体を読んでみて、この本がアメリカだけでなく、日本でもヒットしたのは納得ができました。というのも著者が住むアメリカと日本は、意外にも似ている部分が多いと思ったからです。

例えば、「この食べ物は太りそう」とか食事のカロリーを気にするところや、ダイエット信仰、その割に階段を嫌ってエレベーターを使うところ、物質主義なところなどです。日本はなんだかんだ敗戦以降アメリカナイズされているのかもしれません。

ちなみにフランス人(少なくとも著者のホームステイ先)は食事のカロリーを気にしない代わりに間食は一切しない、かなり高い階層でも階段を使う、物質的なものよりも芸術的センスや哲学、教養を重視するそうです。

雑談の際の話題選びの方法も良かったです。簡単にまとめると、おすすめの話題は、

  • 絵画、音楽、小説、映画などのアート系
  • 哲学などの教養系
  • 開催中のイベントなど

避けるべき話題は、

  • 出身地、職業、家族などの私生活
  • その場にいない人のうわさ話

とのことです。日本人はすぐにプライベートな話題を出してしまいがちですが、アメリカ人も同様のようで、ここはフランス人を見習いたいです。

全体的に面白く読みやすいし、何よりフランスの文化が大変興味深く、まるで自分もフランスに行ったような気分になれるのでおすすめです。ただし、この本は科学的エビデンスや宇宙の真理について書いたものではなく、あくまでフランス贔屓のアメリカ人の個人ブログといった感じの本ですので、当然私の価値観とは合わない部分も出てきます。

例えば、なぜか著者はマッサージを受けることを勧めています。しかもこれはどういうわけかフランス人から学んだという記述が見当たらなかったので、著者の個人的意見なのかもしれません。

私はマッサージについては千差万別で、施術によっては危険もあるので、無理に行く必要はないと思っています。私自身もお金を払ってマッサージを受けたことはありませんし、今後も行かなくてよいかなと思っています。

少なくとも、首や肩、足腰などに痛みなどの不調があるなら、絶対にマッサージを受けてはならず、整形外科を受診するべきですので、このブログを読んでいる方には十分注意してほしいと思います。

また、無駄遣いをなくすためにカードではなく、現金で買い物をすることを勧めてもいますが、これまたフランス人から学んだという記述がありません。私はカードだろうと現金だろうと無駄遣いするときはするので関係ないと思いますし、さすがにキャッシュレス時代の流れに逆行しすぎかなと思います。

そんな感じで、あくまで絶対の教科書ではなく、面白い、良いと思った部分だけ参考にすればよいかなと思います。

最後に、(フランス人はどうかわかりませんが)著者は電子書籍のKindleもすすめています。Kindleは私も数年前から使っていて、これは本当に良いと思います。紙の本よりも安いだけでなく、少し古い本でも売り切れることがなく、ラインをひいたり、ブックマークを付けたりも自由自在です。実際この本もKindleで読みました。

スマートフォンやタブレットでも本は読めますが、画面が本物の紙のような質感で美しく、読みやすいので、私もおすすめです。

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