前回の内容に付随して、衣装・小道具系の話です。衣装、小道具には少なからずメタルパーツが含まれています。多いのはゴールド系かシルバー系ですが、皆さんはどちらが好きでしょうか?
ちなみにファッション全般の話として、メタルパーツの色や素材は統一した方が良いと言われています。例えば指輪やネックレス、メタルボタン、ジッパー、ベルトのバックルなどです。
ただし、この辺はあまり神経質になる必要はなく、ちょっとくらい合っていなくても大丈夫です。神経質な着こなしほど格好悪いものはありません。
ただ、自分自身がどちらかというとどっちが好きか、どっちが似合いやすいかというのは考えてみると面白いと思います。
特に女性は自分の似合いやすい色として、ブルーベースとかイエローベースなどのようにして把握している人も多いです。
私の知識でざっくり説明すると、色白で細身の人はシルバーが似合いやすく、肌が黄や茶っぽく、がっしりしている人はゴールドが似合いやすいそうです。とはいえ、例外もありますし、どちらも似合うという人もたくさんいますので、自分の好みが大切です。
なんとなく自分の好みや似あう色を把握しておくと、衣装や小道具選びに役立ちそうです。
マジックでありがちだと思うのは、安易に高級感を出そうとしてゴールドにしてしまうことです。マジックの道具を作る、または選ぶときに本当にゴールドで良いのか、シルバーの方が良いのか、その他の選択肢が良いのか、考えた方が良いと思います。
私自身の話をすると圧倒的にシルバーが好きです。指輪や時計もシルバー系ですし、マジックの道具類もシルバー系が多いです。マジックショップでもゴールド系の道具は少しためらってしまいます。
例外的なのはカップ&ボールとコインボックスで、どちらも真鍮製を愛用しているので、しいていえばくすんだ金色です。カップ&ボールは古めかしい感じがするのと、コインボックスは銀色のコインと対比させたいことから真鍮が好きです。
ところで、私は持っていませんが、ステンレスのきれいなカップも清潔感があって良いなと思います。特に飲食店などで演技する人には錆びないカップが良いのかもしれません。いずれにしても使いやすいカップは大切に長く愛用してほしいなと思います。
私がなるほどと思ったのは、オランダのトミー・ワンダーさんの話です。財布のジッパーから何か出てくるマジックをするとき、地味で目立たないジッパーよりもゴールドのジッパーの方が現象が映えると言っていました。
そんなトミーさんはゴールドにこだわりがあるようで、指輪も金、時計も金、ゾンビボールも金、カップ&ボールも金だったと思います。彼自身が金髪だったこともあり、自分に似合うから金で統一しようと思っていたのかもしれません。さすがにヨーロッパの人はお洒落だなと思いました。
私たちも、完璧に統一する必要はないかもしれませんが、安直にゴールドを選ばず、自分の好みや自分の色を考えてみてほしいと思います。そういったことの積み重ねが自分のパフォーマーとしてのスタイル、芸風につながっていくのではないかと思います。