教室で扱った関係でカメレオンシルクの簡単な演技動画を撮りました。せっかくなので、このマジックについて少しだけ語ります。
実はダーク一門ゆかりのマジック
カメレオンシルクはダーク一門の創始、ダーク大和(やまと)の得意芸でした。
大和師匠は20cm角のシルク3色を使い、しゃべりながら種明かし風の演出をしていました。
最近はカメレオンシルクといえばハーフ&ハーフの染め分けシルクを使うイメージがありますが、手順と台詞の構成次第で通常のシルクでも十分にオチをつけることはできます。
実はプロ御用達のマジック
ダーク一門のみならず、意外とプロマジシャンに愛用者が多いような気がします。
といってもコンベンションなどではあまり見かけないかもしれません。
ちょっとしたステージやパーラーにおけるトークマジックとして、道具がかさばらず、よくウケるマジックなので、そのような場でプロが使うことが多いのだと思います。
ところがアマチュアマジシャンは意外と演じる人が少ないかもしれません。
おそらくですが、ステージ好きのアマチュアにとっては地味なマジックに映り、クロースアップ好きはカードとコインがメインで、シルクには興味を示さないからでしょうか。
しかし個人的には良いマジックだと思います。ステージマジシャンは高カロリーの大ネタの合間にこのような小品を演じるのも面白いと思いますし、クロースアップマジシャンがパーラーを頼まれたときに演じるにも、手軽で良いと思います。
実はスライハンドマジック
カメレオンシルクは昔から初心者向きと思われがちですが、私の考えでは立派なスライハンドマジックです。
何しろ、小さなポケットチーフを他に何の余分な道具も使わずに色を変えてみせるのですから。
これが例えば、「箱や袋に入れると色が変わる」というのだと、少なくともスライハンドマジックではなくなります。実際、箱や袋が怪しいなどと言われる可能性もあるでしょう。
怪しいのが絶対いけないわけではありませんが、少なくとも余分な道具が一切ない点はミリオンカードや四つ玉に匹敵する美しさです。
実際、練習してみると意外に難しいことがわかります。しかし、いたずらに難しいわけではなく、毎日少しずつ練習していれば器用不器用に関係なく、誰でも十分に習得できる難しさです。
最後に、故・松田道弘氏の素晴らしい文章を引用してこの記事を終えましょう。
色変わりハンカチは,カメレオン・シルクとも呼ばれ,上手な手品師が演ずると,うっとりさせられるほど見事な奇術です。(松田道弘「クロースアップ・マジック」ブッキング,2005,p.112)
