プロはもちろん、アマチュアであっても芸名やステージネームで活動してもかまいません。しかし、いざ自分で名前を考えるとなると、かなり迷いが生じ、しっくりとくる芸名を決めるのは容易ではありません。私自身も本名ではなく、芸名で活動していますが、ダーク和秋という芸名の良し悪しはさておき、芸名で活動するメリットや、芸名の付け方について、以前から考えてきたことを書いていきます。
芸名、ステージネームを使うメリット
お客さん、依頼者に喜ばれる
芸名をつける動機としては、ある程度様々な場所でマジックを披露する機会があるということです。そんなとき芸名を用いるもっとも大きなメリットは、なんと言ってもお客さんや依頼者に喜ばれることです。
仮に同じ人が同じ内容のマジックを演じる場合、芸名がある方が喜ばれる可能性が高いと思います。それは依頼者の気持ちになって考えるとわかりやすいのですが、例えば皆さんなら、「今日は山田和秋さんにマジックを披露していただきましょう。」と、「今日はダーク和秋さんにマジックを披露していただきましょう。」とでは、どちらが嬉しいでしょうか？格好良いかどうかはともかく、芸名だけで「どんな人が来るんだろう」と興味をひくことができます。
多少のプライバシーが守れる
今どきは本当にちょっとしたイベントであっても誰かがブログに書いたり、SNSに書いたりしているものです。 マジシャンとして人前に出る以上、プライバシーなんて有って無いようなものですが、マジック以外の生活と名前を分けることで、例えばインターネットで検索されたときに、絶対ではありませんが、多少の安心感はあります。
芸名、ステージネームの付け方
せっかく芸名を付けるなら、できるだけ効果的な名前を考えたいものです。ただし、ここで推奨していない芸名の付け方でも成功している方はたくさんいらっしゃいますし、あくまで少しでもお得な芸名を付けるにはどうしたら良いか、という観点ですのでご了承ください。
一般的過ぎる名詞は損
例えば「マジシャン レモン」という芸名はどうでしょうか？覚えやすいのは良いのですが、やはり「レモン」と言う名詞があまりに一般的過ぎ、少なくともインターネット検索には引っ掛かりづらいでしょう。レモンを使ったマジックなども引っ掛かってしまうかもしれません。覚えやすさ、わかりやすさも大切ですが、もう少し個性が必要だと私は思います。
できれば姓＆名で
今度は「マジシャン KAZUAKI」という例を考えてみましょう。悪くはないのですが、この場合の「マジシャン」というのは肩書であり、通常は芸名の一部とはみなされません。そうなると姓にあたる部分がなく、名のみの芸名となります。
姓または名のみの芸名の場合、他のマジシャンやパフォーマーと被る可能性が高くなります。検索の容易さも考えると、よほど個性的な名前の場合を除き、姓と名が両方ある芸名の方が良いのではないでしょうか？
ホストみたいにならにように
たとえ姓・名がそろっていても、「華山REI」などという芸名はどうでしょうか？さすがにちょっと気取り過ぎというか、格好つけ過ぎの感があります。ホストの方が格好つけて良いのは、お客さんが女性限定だからで、マジシャンの場合は男性はもちろん、子供やお年寄りにマジックを見せる機会もあるはずですから、基本的には万人に受け入れられやすい名前が良いと思います。
本名を生かしても良い
一から芸名を考えるのも大変だな、ということで、本名を生かす方法もありだと思います。難しい漢字や、読みにくい漢字を調整するだけでもかなり親切な名前になります。
例えば「齋藤→斉藤」、「渡邊→渡辺」のように簡単な字に置き換えたり、「東海林→しょうじ」「大翔→ハルト」など、正しく読んでもらえないおそれがある場合に平仮名や片仮名などに置き換えると、芸名としては大変良くなると思います。
他人に付けてもらうなら
自分でつけるのは難しいからといって安易に他人にお願いするのは、ちょっと危険です。ここまでに挙げた良い芸名の条件を満たしてくれる可能性はかなり低いと思うからです。お願いするなら、マジックや芸能に造詣のある人で、なおかつ自分のマジックやパフォーマンスの雰囲気も知っている人が良いと思います。
自分自身を本当に客観視できるのは自分以外の人、という発想からすれば、自分に合った芸名を他人に付けてもらうのは一理あると言えそうです。
まとめ
アマチュアなら芸名は必須のものではありませんが、ある程度公の場でマジックをする機会があり、今後も活躍していきたいなら芸名をもつことも選択肢のひとつだと思います。
また、一応男性のアマチュアマジシャンを想定して書きましたが、私は基本的には女性でもプロでも同じ考え方ができると思っています。
皆さんの芸名問題の解決の一助となれば幸いです。