岡井泰彦君とのMeet

最近記事にしていなかったので油断していた方もいらっしゃるかもしれませんが、私と岡井君は今も定期的にマジック研究会をしています。

最近はZoomよりも、無料で時間無制限のGoogleMeetを使うことが多いです。今回も極一部ですが大変興味深いお話をご紹介します。

もし初心者マジシャンをプロデュースするなら?

岡井君は無類のテクニシャンだと思われていますが、実際はいつもありとあらゆるマジックに対して、「難しすぎる」「負担が大きすぎる」と言っています。逆に言うと、多くのマジシャンは難しすぎる、無理をしすぎるマジックを演じることで失敗したり、種が見えたり、不安定な演技になっているということです。

そこで、岡井君と初級者から中級者くらいのマジシャンに対しておすすめのマジックを話し合ったら大いに盛り上がりました。特別に岡井君のおすすめする初~中級者向けルーティーンをご紹介します。

クロースアップ編

①ニットボール・ルーティーン

ちょうどカップ&ボールに使うようなニットボールのみを使った手順です。ジャンボクライマックスもなく、本当にシンプルで簡単な手順です。同じく小物を使ったマジックなら、コインマジックもありますが、より扱いやすいのではないか、という配慮からニットボールが選ばれました。

②お札のトランスポジション

2枚のお札(例えば千円札と一万円札)が入れ替わる現象です。お札は観客に借りるわけではなく、2枚ともマジシャンが用意します。

③アンビシャスカードとトライアンフ

カードマジックの名作2つが選ばれました。どちらもとにかく無理をすることなく、可能な限りシンプルで負担の少ない手法を選ぶことが大切です(各種パスやハインシュタイン等は使わないこと!)。

ステージ編

①ストールの貫通

マジシャンはストールを首に掛け、颯爽とステージに登場します。首にストールをひと巻きすると、するりと通り抜けてしまいます。お洒落で粋なオープニングです。

②ブレンド・シルク

ここでも凝った手法は使いません。一般的なやり易いブレンドで結構です。

③3本ロープ

しゃべりながらの3本ロープです。手順を長くしすぎると落としどころがなくなってしまいますので注意しましょう。

④お札のプロダクション

しゃべりながら数枚のお札をプロダクションします。

⑤モンテ・ウィズ・フォー

高木重朗さんによるパーラー向けのスリーカードモンテで、下の本に掲載されています。このマジックをきちんと不思議に見せることが大切とのことです。

⑥シンフォニー・オブ・ザ・リング

ステージのトリネタはダイ・バーノンの6本リングです。これは中級者からプロまで、クロージング(締め)として文句なしの作品だと思います。

まとめ

簡単すぎて物足りないと思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、難しすぎるマジックを失敗しながら演じるのは、却って下手だと思われかねません。むしろこのようなマジックを丁寧に、余裕をもって演じることができれば間違いなく上手です。

今回紹介した作品はどれも岡井君のオリジナルではありませんし、ましてや私のオリジナルでもありません。ですが、この手順をこのまま演じたい方や、参考にしたい方はこの記事にコメントを頂けると大変嬉しく思います。

“岡井泰彦君とのMeet” への2件の返信

  1. 演じてみたいです!
    このルーティンで岡井さんが演技されているのを拝見したいです!!!

    1. コメントありがとうございます。

      このルーティンは、あくまで仮想なので、残念ながら岡井君が実際に通して演じたことはなく、演技映像などもありません。
      ですが、せっかくですのでもう少し具体的な内容をメールにて送らせていただこうと思います。ぜひ再現してみてください。

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