光を当てる~カードマジックやコインマジックを演じる方に知っておいてほしいコツ~

今回は久しぶりにかなり実践的な話です。

カードやコインなど、平面的な物を扱うときにこれを意識するだけでかなり見栄えが変わります。

カードやコインに光を当てる

ロープやシルクなどの立体的な物の場合はこの問題は生じないのですが、カードやコインなどの平面的な物を扱うときは、物に対する照明の当たり方を意識しましょう。

クロースアップやパーラーにおいて、カードやコインを示すときは垂直に近い形で持つことが多いと思うのですが、このときに垂直よりも少し自分側に傾けて持つのがポイントです。

なぜなら照明は通常高いところにあり、上から照らす感じになるからです。

ここでカードやコインを少し観客側に傾けてしまうと観客に見える面が暗く、見えづらくなってしまうのです。

鏡の前で実験すれば簡単にわかりますが、一応写真を載せます。

実を言うとこれらの写真では、完全に再現できていません。

というのも最近のカメラは性能が良く、不十分な照明でもかなり鮮明に写せてしまうからです。

肉眼で実際に見ると、もっと両者の違いははっきりします。

個人的にはかなり重要なポイントだと思うのですが、これを解説した本や映像はなかなかないように思います。皆、自然に気付いていくということなのでしょうか?

ただし、独学で、なおかつ人に見せる機会が少ない方は修正が難しいかもしれません。

カードやコインを上記でいう「正しい状態」で持つと、自分からはその物が見えにくくなるからです。

なぜなら自分の目線は物体の後ろ上方にあり、なおかつ自分側に平面を傾けるのですから、自分から見るとほとんど線のように見えてしまうのです。さらに照明も逆光となり、自分側は暗くなります。

そのため、練習中によほど意識しないかぎり、カードやコインは観客側に傾いていきます。

実際、その方が自分からは見やすいでしょう。

自分の目線からは物体に照明が十分に当たり、見える面積も大きくなります。

つまり、マジックを自分で自分に見せている状態です。

その状態から脱却し、マジックを他者に見せることを意識できるようになるのが、マジックの大きな上達です。

最後に、平面的なオブジェクトを持つマジシャンと照明、観客の目の位置関係をイメージした手書きの図を載せておきます。

左が正しい状態(垂直よりもほんの少し自分側に傾ける)。観客にはオブジェクトが明るく、はっきり見える。ただし自分からはほとんど見えていない。右は良くない状態。自分からはよく見えているが、観客からは見づらくなっている。

もちろん、観客の位置や、会場の照明の状態によってはこの限りではありません。しかし、私の経験上、ほとんどがこの場合に当てはまると思います。

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