アフターコロナのマジック

たかがマジックでアフターコロナとは大げさな、という感じですが、私のマジック講座等も早ければ来月から再開する可能性があります。しかし完全に元通りというわけでもないので、今後のマジックが今までと違う点を考えてみました。

マスクをすること

私は今まで、パフォーマンスのときはもちろん、教室中であってもマスクはしませんでした。やはり、表情あってのマジックというか、顔が隠れるのはマイナスだと思っていたからです。それは教室の受講者の方に対しても同じで、できるだけ教室中や、どこかでマジックを披露する際にはマスクなどをしないことをおすすめしていました。

しかし、今回のコロナウイルス後は教室中は私も受講者の方もマスクを着けることになりそうです。それどころかパフォーマンス中まで着けることになったら、これはかなりの大変革です。マスクをしてショーをしたことはありませんが、慣れると意外と変わらないんでしょうか?

少なくとも声は少しこもって聞きにくくなるはずです。ということはトークマジックの価値は少し不利かと思いきや、むしろサイレントの演技の方が言葉がない分、表情に頼る部分が大きいため、やりづらい可能性があります。

ステージマジックの場合は客席との距離があればマスクはなしでも大丈夫かもしれませんが、お客様を舞台に上げるなどは難しくなりそうです。

手渡しての改め

マジックの世界では、よく、「手渡し可能」と言われたりします。つまりマジックの前後などに道具をお客様に手渡して、仕掛けがないかどうか確かめてもらうことで不思議さを高めようという考えです。もし似たようなマジックなら、前後に道具をお客様に触らせてはいけないマジックよりも、「手渡し可能」なマジックの方が価値が高いといわれます。

しかし、モノからの感染防止のためには、できるだけ不特定多数の人が同じモノに触れないことが求められます。ということは当然手渡しの改めはできません。そのため、手渡し可能であることが今までアドバンテージだったマジックは価値が下がり、逆に手渡しできなかったマジックは欠点が隠れて、相対的に価値が上がるかもしれません。

いずれにしても、人間の五感の内、リモートで訴えかけられる視覚と聴覚で不思議さを表現する工夫が必要になりそうです。

2メートルの距離

クロースアップマジックの場合、相手の目と鼻の先で見ても種がわからない、などという表現があります。しかし最近はソーシャルディスタンスなどといって、2メートル以上離れましょうと言われます。

ということは、そもそもそこまで近くでマジックを見せる必要がなくなります。これも手渡しと同じで、至近距離に耐えられることがメリットだったマジックの価値が薄れ、多少の粗さが許されるようになる可能性もあります。

また、そもそもお客様の手を借りたりするのが難しいため、トランプを選んでもらうときでさえ、「トランプを1枚取ってください」ではなく、カードをはじいてストップを言ってもらう方式が主流になることも予想されます。クラシックフォースなどは利用価値が下がってしまうかもしれません。

さいごに

コロナによる様々な制約がいつまで続くかはわかりませんし、もしかしたら永久に続くかもしれません。しかし、その制約の中でマジックがどんな進化をしていくだろうかと考えると興味深くもあります。世界がいかに変わろうと、この世から音楽がなくならないのと同じように、マジックもなくならないと思います。

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