マジシャンはお客様をもてなす側、という発想から、マジシャンの衣装は少しフォーマルにするのが基本です。そうなるとTシャツよりはワイシャツを選ぶ場合が多くなります。そこで今回はマジシャンのためのワイシャツの選び方を書いてみます。
(ワイシャツという呼称が既にお洒落じゃないのはご容赦ください。本当にお洒落な方はドレスシャツまたは単にシャツと言うそうです。)
選び方①生地はオックスフォードよりもブロードを選ぶ
シャツの生地は主にブロードとオックスフォードの2種類があります。ハンカチーフのような薄手でさらっとした生地がブロードで、キャンバス地のような厚手でざらざらした生地がオックスフォードです。
オックスフォード生地は丈夫でカジュアル用には良いのですが、マジックショーという晴れ舞台には不向きです。やはりここぞというときにはブロード生地の綺麗な質感が映えます。
選び方②襟はレギュラーカラー
襟の先をボタンで留めるボタンダウンカラーや、そもそも襟がついていないノーカラー、スタンドカラーなどもありますが、それらはやはりカジュアル用なので、レギュラーカラーまたはセミワイドカラーなど、いわゆる普通の襟の形を選ぶのが良いと思います。
もちろんウイングカラーに蝶ネクタイを合わせるスタイルもありますが、そこまでフォーマルにしてしまうと全体のバランスをとるのが難しくなり、全身一式そろえるのが大変になってしまうので、やや限定されます。
選び方③ボタンや糸、カフスや襟を目立たせない
マジシャンにとって要注意なのはシャツのボタンと糸です。一般に売られているシャツの中には、白いシャツに黒や青などのカラーボタンが使われていたり、糸に黒や赤などのカラー糸が使われているシャツがあります。
また袖のカフスや襟の裏などに派手な裏地が使われているものもあります。これらは基本的に全て正式なシャツの作りではなく、クールビズ用などの略式のシャツですので、晴れ舞台には向きません。
選び方④遊ぶなら生地の色や柄を選ぶ
白のブロード生地でレギュラーカラー、白のボタンに白い糸のシャツはフォーマルでとても格好良いと思います。しかし少し変化を加えたければ、襟やボタンではなく、生地の色や柄を選ぶのが良いと思います。
生地を色物にしたり、無地ではなく、ストライプやチェックにしたりすれば変化が出ます。また、何の変哲もないシャツでもネクタイやポケットチーフで変化をつけることは十分可能です。
個人的には、お笑いをやるわけではないのだから、思い切り派手にすればよいというものではないと思っています。
番外編 下着が透けないように
男性は下着が透けることをあまり気にしない傾向がありますが、透けないに越したことはありません。シャツの下にTシャツを着るなら白ではなく、ベージュやライトグレーなどの透けにくい色がおすすめです。またシャツのボタンを開けて着る可能性も考えれば、丸首よりもVネックが勝ります。ベージュやグレーのVネックはどこにでも売っていますので手に入れてみて下さい。