NHK「マジックバトル 冬の陣」感想

8月に放送された「マジックバトル夏の陣」の第2弾として、「冬の陣」が12月15日に放送されましたので、その感想です。

といっても私から申し上げることはほとんどなく、逆に「見ていた皆さんはどう思いましたか?」と聞きたい気分です。とはいえ、私の気持ちも書いておこうと思います。

まず、コロナ対策が謎だったと思うのですが、いかがでしょうか?手指だけ消毒しているものの、マスクも何もせずに至近距離でしゃべったり、触れ合ったりしています。なにも私はコロナ対策を完璧にするべきだ、と思っているわけではありません。でも、あきらかに形だけの、アンバランスな対策をしているのに違和感があるだけです。

とはいえ、私自身は普段そこまでテレビを見ないため、テレビ番組におけるコロナ対策のスタンダードがどんなものなのか、よくわかっていません。もしかしたらこれが普通なのかもしれませんが、少なくとも私の知識からすると、よくわからない対策です。

コロナのことはさておき、ここからが本題ですが、本当に皆さんはこの番組を見て、どう思ったでしょうか?マジシャンが苦しむ姿を見て楽しいでしょうか?

実際、楽しい人もいるのだと思います。それはまるで、不祥事を起こした芸能人が、マスコミから非情な質問を受けて、答えに窮するのを見て、楽しむのと同じです。まるでマジシャンは罪人のようです。

たしかに無茶ぶりを上手く切り返したマジシャンはすごいと思います。では上手く切り返せなかったマジシャンはすごくないのでしょうか?

俳優やお笑い芸人は、マジシャンを虐めて傷付ける資格があるのでしょうか?役者やお笑い芸人は、マジシャンよりも職業としての地位が高く、格が上だから?地位が高ければ、格下の者を傷付けて良いのでしょうか?

そもそもこんな番組に出演するマジシャンが悪い?たしかにそれもあるかもしれません。しかし、ただでさえコロナで苦しい中、めったにないテレビ出演のチャンスでもあります。マジシャンだけが悪いわけではありません。

もちろん、出演している俳優さんや、お笑い芸人の方が悪いわけでもありません。あくまで、このような構図の番組に呼ばれ、役割を全うしただけですから、いじめる役を演じざるをえなかったのは仕方がないことだと思います。

それではこんな番組を企画制作したスタッフこそが絶対の悪だ!いや、そうでもないかもしれません。スタッフの方たちも、少しでも面白い番組を作ろう、刺激的な番組を作ろう、視聴率を上げようとしているだけだと思います。

本当の悪は、このような残酷な番組を面白がって見ている視聴者の心にあるのではないでしょうか?この番組を見た方に、単刀直入に「この番組、どうでした?」と聞いたら、とりあえずは無難に答えようとして「おもしろかったです」とか、「マジックすごかったです」とか答えるかもしれません。それは仕方がないとして、それでも私はこの番組を心から面白かったと感じている人は理解できません。少なくとも、良識ある大人は少なからず嫌な気持ちになったのではないでしょうか?この番組の問題は、マジック関係なく、人としての問題だと思います。

逆に、一周回って「マジシャンって別に悪いことをしているわけではないよね?」とか、「そこまでしたらマジシャンが可哀そうだ」と、世間の人に思ってもらうための番組だったのかもしれません。むしろそうであってほしいです。

一方で、「マジックが終わったら、自由にマジシャンに要求して良いんだ」とか、「マジシャンは無茶ぶりをしたときに真価が問われるんだ」とか、見当違いの考えをもつ人が増えないことを祈ります。

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